昼食3
「ごちそうさん」
両手を合わせて、アーサーさんは満足そうに微笑んだ。
「美味しかったですか?」
「あぁ、とっても」
いけしゃぁしゃぁと言い放つ、彼の態度に私は持っていた菜箸をへし折りそうになってしまう。
「返って下さい!」
「えっ!? おい、俺昼飯まだ食ってねぇって!」
ぴしゃりと閉じた扉の向こうでアーサーさんが何か叫んでいたけれど、それはもう気にしない事にした。
さて、中断してしまった料理の続きでもしましょうか。
静かになった台所には肉じゃがの美味しそうな香りが漂うのだった。
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