昼食1
「よぉ、菊! 遊びに来てやったぜ」
私が昼食の支度をしていると、アーサーさんがひょっこりと顔を出した。そして、鼻をクンクンさせながらゆっくりと近づいて来る。
特に気にも留めず作業を続けていると、不意に私の肩にアーサーさんの顎が乗った。
「……美味そうだな」
「今日の昼は肉じゃがですよ」
「お前が、だよ」
耳元で甘く囁かれ、ビクリと身体が震えた。
あっ! と、思った時には既にアーサーさんの手は着物の裾から差し込まれ、胸の突起に長い指が触れる。
空いている方の手が下着の中へと滑り込み、形をなぞる様にして愛撫を始めた。
「ちょっ、いきなり何するんですかっ!」
「へへっ、いいから続けろよ。料理が焦げちまうぞ」
「っ!」
こんな状態で料理なんて出来る筈は無いのにアーサーさんは意地悪な事を言う。
私は彼の手淫に耐えながらなんとか包丁を握り直し台所に立つものの、腰から来る甘い痺れは容赦なく私を責め立てる。
「ん……ぁっ、あ……」
コトコトと煮立つ鍋の音に混じってクチュックチュと言う卑猥な水音が室内に響き渡り、そんな音を自分が出してしまっているのかと思うと羞恥でいっぱいになる。
弱い胸元と、下半身を同時に責められて、堪え切れずに嬌声が洩れた。辛うじてシンクの淵に手を突いて耐えているものの膝が笑って立っていられない。