No title
「それは? オレと飲みに行ったらこうなる事くらいキミは初めからわかっていた筈だ」
耳たぶを唇で挟まれ、熱い舌が首筋を辿る。ベッドに押し倒されて、鼻を掠めるアルフレッドの香りに心臓が馬鹿みたいにドキドキし始めた。
そうだ。飲みに行くと大抵はこう言う関係になっちまう。それはわかってたけど、断じてヤりたいから誘ったわけじゃない。
「相変わらず敏感だな、アーサーは。もうこんなに乳首尖らせて……」
「ばかっ、んなとこ……触るな! ……ぁっ」
首筋を辿っていた舌先が鎖骨から胸まで降りて来てちゅっと吸われて飛び出した、自分の甘ったるい悲鳴に、俺は慌てて自分の手で口を塞ぐ。
「ん、んっ……ぅ……ッ」
吸われては、軽く歯を立てられる。ねっとりと舐められて、舌で転がされ、ゾクゾクするような甘い痺れが全身を駆け巡る。
神経がソコに集中して、痛みより快感の方が強くなってゆく。
ヤバい。声……我慢出来ない、かも。
「どぅだい?」
「……ッばかっ、耳元で、あんま……しゃべんなっ」
耳に囁くような声にすら反応してしまい、思わず上擦った声が出た。
「ほんと敏感だな。乳首弄っただけでこんなに息が上がるなんて。菊に弄ってもらったりしないのかい?」
「す、するわけねぇだろっ!」
「へぇ……」
言いながら、ゆっくりと円を描くように揉まれ、指と舌で両方の乳首を弄ばれる。てのひらで乳首が擦れるのがもどかしくて仕方が無い。
くそっ、絶対わざとだ。早く先に進んで欲しいのに、乳首ばっか弄りやがって。
「ふ……ぅ、ん」
強請るような言葉を言ってしまいそうになって、慌てて唇を噛みシーツを掴んでアルフレッドの手淫に耐える。
「どうしたんだい? 腰が揺れてるじゃないか」
「うっせ……っ」
さも、”今気付きました”とばかりにニヤリと笑いながらようやく、アルフレッドの指が胸元から離れる。