No title
「あっ、ぁン、駄目、駄目ですって――っ」
集まりきった快感が目まぐるしく渦を巻く下腹に、ギュッと力を込めたけれど無駄な努力だった。
鈴口に爪を立てられ、生理的な涙が浮かぶ。
「あ、ああぁ……っ」
とうとう我慢出来ずに、菊は声にならない声を上げアーサーの手の中に白濁を放ってしまった。
「……駄目って、言ったのに……」
肩で荒い息をしながら、ぐったりとしていると、アーサーは満足そうに微笑んだ。
「沢山出したな。俺の手、べとべとだ」
「い、言わないで下さいっ!」
アーサーは満足そうに微笑むと、菊の放ったモノで汚れた右手を見せ付けるようにしながらぺろりと舐める。
「や……そんなの汚いから舐めたらいけません」
「どうして? 美味いぜ」
色気を含んだ熱い瞳に見つめられ、思わず喉が鳴った。心臓がドキドキと激しく脈打ち、アーサーの目から視線を逸らす事が出来ない。見られているだけなのに、その視線の熱さで溶けてしまいそうな気さえする。
「その顔、すげぇ可愛い」
唇に触れるだけのキスをしてアーサーの手がズボンにかかり、菊はギョッとして目を丸くした。
「あ! だ、駄目っこんなとこじゃ」
「菊は駄目、ばっかだな。本当は嫌じゃないクセに」
器用に片手で菊の腕を掴み、空いている方の手でズボンと下着を一気に引きずり降ろす。
素肌にひやりとした外気が触れて、ソレとは対照的な熱い掌が包み込むように双丘を撫で長い指先が後孔に触れ、思わず身体の奥が甘く疼いた。
白濁で濡れた指先を押し当てられ、無意識のうちに腰が揺れる。
「あ、ンっ」
「ほら、ここも物欲しそうにヒクヒクしてる」
散々焦らされたソコは容易く指を呑みこみ、内壁が強い快感を求めて蠢くのが自分でもわかった。
「これなら、慣らさなくてもいけそうだな」
「――っ」
え? と思う間もなくベルトのバックルを外す金属音が響き、両足を抱え込むようにして腰が浮く。
秘部に熱い塊が押し当てられ、菊は思わず息を呑んだ。