No title
「もう! なんて事するんですかっ!」
「ハハッ、悪い悪い。菊があまりにも可愛いから悪戯したくなったんだよ」
真っ赤な顔をして睨みつけても、身体を支えられながらではその威力は半減してしまう。
「でも、すげぇ興奮したろ? 菊の此処、もうこんなだもんな」
によによと笑いながら、慣れた手つきで下半身に触れられぎくりと身体が強張った。
鞄で隠すより早く、形をなぞるようにズボンの上から握りこまれ息が詰まる。
「んっ……ァっだ、だってアーサーさんがいやらしい触り方するから」
本当に紳士が聞いて呆れてしまう。
「ま、いいや。早くお前ん家行こうぜ。俺もう我慢できねぇよ」
耳元で色っぽい声で囁かれ、思わずゴクリと喉が鳴ってしまった。家に着いたら……。
つい、その先の事を想像してしまい顔が熱くなる。
アーサーに肩を抱かれながら家までの足早に進んでゆく。心臓がバクバクして今にも口から飛び出してしまいそうだ。
玄関の引き戸を開け、転がり込むように中に入ると靴を脱ぐ間もなく床に押し倒された。
「な、あ……っ! ちょっ、アーサーさんっ!?」
「言ったろ? 俺、もう我慢できねぇって」
言うが早いか貪るように唇を塞がれシャツの上から胸の飾りを撫でられてびくっと身体が震えてしまう。
「菊だって、期待してたくせに」
「で、でも……せめて部屋に……」
「それは後で、な」
菊の訴えはさらりと流され次第にキスが深く濃くなってゆく。どうやら本気で止めるつもりがないらしい。
口腔内を熱い舌が蹂躙し、溢れだした唾液が音を立てて啜られると背中にぞくんと妖しい電流のようなものが走った。
「は……ふ……」
声を洩らさないようにと堪えてみるものの、所詮それは無駄な努力で先程から焦らされまくっていた身体は素直にアーサーの手に従順な反応を示してゆく。
「あ……んっ」
制服を捲られ薄い胸板に唇が触れ、つるんと嬌声が飛び出して菊は慌てて口元を手で覆った。
「隠すなよ。今更だろ」
真っ赤になってプルプルと首を振る菊に苦笑しなながらもアーサーは止める気は無いらしく胸の飾りを執拗に舐めたり吸ったりして刺激して来る。
「あっ、あ! ソコっ駄目ですぅ!」
「駄目、じゃないよな? ココもこんなにして。触っただけでイケそうじゃねぇか」
既にはちきれんばかりに成長し、先端から先走りの液をとろとろと溢れさせているそれを握りこまれ息が詰まった。
軽く上下に擦られただけでも腰が疼いて揺れてしまう。
「や……ぁあっ、も……出ちゃいます」
「いいぜ、我慢せずにイケよ」
乳首を愛撫しながら、自身を扱かれて身体が大きくしなった。あまり早すぎてはみっともないと何とか堪えようと下腹部に力をいれてみたものの、脳裏にチカチカと星が瞬くような強烈な快感に抗う事は到底出来そうにない。