No title
「あっ、ちょ……くすぐったいって、コガ」
「え? そう? もしかして、伊月……脇弱かったりするわけ?」
「……っ、ちがっ」
対角線上にいる伊月の焦るような声が耳に届き、顔を上げると、面白い玩具を見つけた子供のような顔をした小金井が、今まさに伊月の脇を擽ろうとしているところだった。
「や、どこ触っ……あははっ、やめろって! くすぐったい……んっくっくくぅっ!」
突如笑い出した伊月に部員たちの視線が集中する。
「うはっ、マジで伊月って、敏感♪ なんか面白いな」
「やめろって、ぁはははっ……! アッ、ダメだってコガぁ。んんっ……ふぁッ……ぁあっソコ、やめっ」
調子に乗った小金井が脇腹を擽るたびに、伊月の堪えきれない笑い声が体育館内に響き渡る。その声に、情事の時を思わせるような艶声が混じりはじめた時、日向の中で何かがプツリと切れたような音がした。
「――っおい小金井。お前調子に乗りすぎ! 後で絞める」
「はぁ、はぁ……ひゅう、が?」
ツカツカと歩み寄り、笑い疲れて肩で荒い息をする伊月の腕を強引に掴む。
「えっ? オレ絞められんの!? なんでっ?」
伊月を引き寄せながら睨みつけると、小金井はヒャッと体を竦めた。
「……行くぞ伊月」
「は? 行くって……ちょ、何? 行くってなんだよ!?」
わけがわからず慌てる伊月を無視して、腕を掴んだまま強引に体育館の外へと引き摺っていく。
その様子を部員たちはポカンと口を開けて見ていた。
押されるようにして部室へと連れ込まれた伊月は、わけがわからず日向を睨みつけた。
「おいっ、日向! なんなんだよいきなりっ!」
「……っお前、なに小金井に感じてんだ!」
「はっ? 何言って……んんっ」
ロッカーにドンと押し付けて、強引に顎を掬って口付けをする。
「ちょ、なに……っ嫌だっ!んん……! 何考えてんだっ、バカっ! 」
嫌だと逃げようとする伊月に構わず耳を舌でなぞりながら服の中に手を差し込むと小さな突起を指で探し当てる。さっきの余韻が抜けきっていないのか、日向に戸惑いの視線を向けて身を震わせた。
「小金井にあんな声聞かせやがって」
「ちがっ、オレは別に……」
「別に? 感じてないってか? ココ、こんなに尖らせてよくそんなことが言えたな」
少し乱暴に乳首を抓み、ボトムのウエストから手を突っ込んで性器を握りこんだ、少し強めに握ると伊月の体がびくりと跳ねた。
「……っ! ば、馬鹿っ何処触ってんだよっ! あ、……はっ」
ジタバタと暴れ、もがく伊月の股の間に自分の体を強引に割り込ませ、性器を扱きながら胸の突起に唇を寄せる。
「や……っ、日向っ! なにする……んんっ」
「伊月はココ、弱いよな」
胸の尖りに吸い付いて、舌で愛撫しながら脇腹を撫でてやると、途端に伊月の身体から力が抜けていく。
ズルズルと腰を落とした伊月を追って、日向は床に膝を付きそのまま床に押し倒した。
ズボンと下着を膝までおろし、既に蜜を滴らせているソコに指を絡める。
「ん、んっ……バカっ! やめっ、ソコ……さわんなっ」
「触るな? ハッ! 感じまくってるくせに何言ってんだ」
「……っ」
「俺を煽った責任取れよ。伊月」
耳元で囁いて舌を耳穴に捩じ込んでやると、伊月がハッと息を呑んだ。
「あっ、あっ! 日向まっ……ダメ、だっそんな……したら、出ちゃ……っ」
「出せよ。我慢は身体に良くないぞ?」
「……っ、こんなとこで……嫌だっ、んんっ、あっああっダメだって!」
身を捩って抵抗しようとする体を片手で押さえ付け、クチュクチュと音を立てて耳を蹂躙する。耳と下半身を同時に刺激され、イヤイヤと首を振りながらも手の中で熱い飛沫を放った。