No title
「すげーな、やっぱ感度いいわ、お前。魚みたいに跳ねて」
感心したように宮地がいい、直後、激しく前立腺を攻め始めた。
「ああっ……ぁんっ! ダメ、ぁああっ、やめっ……や、あああっ」
狂ってしまいそうな快感に襲われ、身体を仰け反らせる。
立てていた膝がガクガク震えて力が入らず、シーツの上をつま先が滑った。
「外し……あぁっ!! 解いてっ! これっ、はっ、ぁあっ……っ」
先程からずっと堪えて来たペニスはもう張り裂けそうなほどにいきり勃っている。
根元をきっちりとひものようなもので縛られたそれは、早く解放して欲しいと鈴口をパクパク開閉させている。
「はっ、ああぁ……んんっ、宮地さんっ……くっ、ぅうっ……んっ、解いて……はっ。コレ、解いてください……」
「面白いからもうちょっとな」
執拗に前立腺を刺激しながら宮地の笑いを含んだ声が響く。いやらしい指の動きに、高尾の腰は揺れていた。ぬちゃぬちゃという音が響き、聴覚からも興奮させられる。
「そんな……っ」
手の自由が利かなくて、もどかしい。きつく縛られている戒めを解かなければ、本当に気が狂ってしまいそうだ。
「みやち、さん。マジ……もう、許してっ」
掠れた声で喘ぎながら、目にいっぱい涙を浮かべて懇願した。激しい快感が下半身をドロドロに溶かしていく。
不意に、内部を犯していた指が離れた。ようやく解放される。そう安堵したのも束の間、腰を抱え込まれ窄まりに熱い塊が押し当てられた。
「あっ、や、……あああっ!!」
いきなり熱い塊が押し入って来た。両足を肩に担ぎ、深々と中を打ち付けてくる。
「あ……はっ、……ぁああっ」
突き入れられるたびに息が詰まった。根元まで埋め込まれた肉棒が高尾の中で力強く行き来し始める。
「ぅあっ、はっ……あぁっ! あっ……宮地さ、こんなの……俺、……あああっ」
「声、でけぇよ馬鹿」
苦笑混じりに言われても、今はそれどころじゃない。ゾクゾクするような感覚が全身を支配して、頭の中が真っ白に塗り替えられていく。
「はぁっ、はぁっ……イイ、どうしよ……俺、気持ちいい……っ」
腕を縛られて、さらに射精出来ないように戒められて。嫌な筈なのに腰から下が勝手に動きさらに快感を求めようと身体の奥がギュッと痙攣して、内部にいる宮地を締め付ける。
「……っ」
吐き出せない欲望の代わりに、堪えきれない涙がポロポロと零れおちた。
体中どこを取っても性感帯になってしまったかのようだ。
宮地が腰を突き入れるたびにどうしようもなく官能的な声を上げてしまう。
「反省してるか?」
「してる! してるからっ……! ああっ」
目にいっぱい涙をためて高尾は激しく首を縦に振る。
既にソコは快感を通り越しズクズクと痛むほどになっていた。早く解放して欲しくて腰をくねらせる。
「お願い、宮地さん……早く、いかせて……っ」
掠れた懇願に、宮地は満足そうに微笑んだ。ゆっくりとペニスを包み込むように握り締めると紐に手をかける。
「あ……ぁああっ!!」
ペニスを取り巻いていた紐が緩むと同時に、高尾はビクビクと身体を震わせ勢いよく射精していた。
ドッと吹き出した精液が宮地の手を汚していく。
頭の中が空っぽになってしまったように、もうなにも考えられない。急速に全身の力が抜けていく中、自分の中でどくりと脈打つ迸りを感じた。
宮地が何か言っているような気がしたが、その声も遠くに聞こえて頭に入ってこない。
完全に意識を失う直前、宮地の唇が自分のソレに重なったような気がした。