No title

どのくらい眠っていたのだろう。
薄暗い部屋のなか宮地はふと、目を覚ました。
なんだか頭がふわふわとした感覚の中、辺りを見回す。気を失う前となんら変わらない部室。
取り敢えず自分は死んでしまったわけでは無いらしい。
さっきのは一体なんだったんだ。と、起き上がろうとして自分のズボンを踏みつけてロッカーの角で危うく顔面を強打するところを、すんでのところで回避した。
「あっぶね」
妙にぶかぶかのズボンに首を傾げ、それでも何とか立ち上がる。
(あーあ、ゴムでもキレたかな……つか、付け直すの面倒くせぇ)
どうしても肩がずり落ちてくるシャツも、なんだかいつもよりぶかぶかのような気がする。
おまけに視界がいつもより低いように感じて、宮地は眉を顰めた。
自分のロッカーはこんなにも大きかっただろうか? いつも手狭に感じていた部室もやけに広々として見える。
それよりなにより、今は一体何時なんだ?
ふと時計を見ようと顔を上げた先に鏡がある事に気付き、そこに映る自分の姿を見て驚愕した。
「な、なっな――っなんだこりゃっ!?!?」


[prev next]

[bkm] [表紙]

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -