No title

「ねー、宮地さん」
「なんだよ。今さらやっぱ今日は無理とか言いやがったら素っ裸のまま外に放り投げんぞ」
「ふはっ、んな事いわねーし」
服を脱ぎ、キスをしながらベッドに押し倒す。するりと首に回される腕を感じ、首筋や鎖骨に舌を這わせながらじゃぁなんだ? と、言葉の続きを促してやれば、高尾は僅かに頬を上気させながら言った。
「電気、消してもいいっすか?」
「はぁ? なんでだよ。見えないだろ」
「み、見なくていいっすよ!」
「今さら何恥ずかしがってんだよ馬鹿。てめぇの裸なんて毎日見てんだろうが」
「そうだけど……でも……ぁ、んっ」
高尾はもごもごと口籠り、嬌声を洩らさぬように手の甲で口を覆う。
考えてみれば寝室でする時はいつも高尾が電気を消して準備していた。
他の場所でする時は付けていても電気の事なんて一切言わないクセに、なぜ今更?
「ま、待って……恥ずかしっ、ん、ふ」
ぷっくりと勃ち上がった胸の粒を口腔内に含み舌で転がしてやると鼻から抜けるような甘い吐息が零れていく。
片方の手で空いている方の乳首を愛撫し、もう片方を下肢に伸ばす。
すっかり熱くなっていたソコはほんの少し触れただけで蜜を滲ませて、クチクチと濡れた音が室内に響き渡る。
「あ、あっ! や、……だ、だめっ」
「何がそんなにイヤなんだよ。身体はちっとも嫌がってねぇけど?」
動きに合わせて腰を揺すりながら口で嫌だ嫌だと言われても、ちっとも説得力がない。
「だ、だって……、見られてるから……」
この部屋には宮地と高尾の二人しかいないはずだ。まさかとは思うが高尾には幽霊の類でも見えるのだろうか。
きょろきょろと辺りを見回したけれど当然他に人がいるわけもなくて宮地は首を傾げた。
一体誰に見られると言うのか。
「誰もいねぇだろうが」
「いますよ、部屋中に。宮地さんの推しメンポスター……なんか、見られてるみたいでスゲーやだ……」
「……くっ、は、はははっ」
「なっ! 笑いごとじゃねぇっすよっ! マジで恥ずいんだって!」
ガバッと起き上がり抗議してくる高尾の頭をくしゃくしゃと掻き回し、キスをしながら再びベッドに押し倒す。
「っ、ちょっ! 人の話聞いてました?」
「うっせーな。ぎゃーぎゃーと喚くな。あんまうるせぇとこのままぶち込むぞ。コラっ」
「……っ」
高尾が押し黙ったのを確認し、膝の裏に腕を差し込んで腰をグッと引き寄せた。
サイドボードに仕舞ってあるローションを手に取り、後ろの窄まりに塗り付ける。
「あっ、や……やだって言ってんのにっ」
「だからうるせぇって! お前に拒否権なんてねぇんだよ」
手に取ったローションを自身にも塗り付け、位置を合わせてゆっくりと内部を犯していく。
「いつも同じシチュじゃ飽きんだろ? それに、明るい方がお前の顔よく見えるし」
「み、見なくていいっすよっ! はぁ……、んっ、ふぁっ」
腰を揺すりながら腹に付きそうなほど反り返ったソレを扱き上げてやれば、小さな喘ぎが吐息に混じる。


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