No title

宮地はククッと喉を鳴らして小さく笑いながら、ズボンの前を寛げて身体の位置を合わせると大きく突き上げた。
「んっ! あ、……ぁあっ」
熱く滾ったモノに貫かれる衝撃に、高尾は身体を弓なりにしならせて激しく身悶える。
「くっ、……はぁっ、あ、ぅうんんっ」
少しでも声を洩らさないようにと手の甲を噛んで耐えてみたけど無駄な抵抗で突き上げられるたびに堪え切れない嬌声が零れ落ちる。
「あ、……ああっ」
「オイコラ手! 噛むな痕が残んだろ? つか、今更だっつーの。お前の声なんて何度も聞いてるだろうが。いい加減慣れろや、あんまウゼーと轢くぞマジで」
「でも、だって恥ずかし……ひゃっ」
口元を押さえていた両手首を頭の上で縫いとめられ、唐突に耳の穴に舌を差し込まれた。濡れた音がくちゅくちゅと頭の中でダイレクトに響く。
「あ、あっ……ふ、んんっみやちさ、それヤだ。ゾクゾクするっ」
「すっげー気持ちイイの間違いだろ?」
首を振って逃げようとしても追いかけてきて、脳裏がスパークするような強烈な快感が襲う。
声を我慢する余裕なんか何処かへ吹っ飛んでしまい、高尾の口からひっきりなしに甘い嬌声が洩れた。
「あ、は……あんっ、ああっ、あっ、はぁっ……っ、あ……」
湧き上がった快感に堪らず喘ぐと、それが合図のように宮地は腰を大きく突き上げて激しい抽送を繰り返してゆく。
「あ、宮地さ……すごっ、……っ」
ソファのスプリングが軋んだ音を立ててそれがさらに二人の興奮を煽ってゆく。
宮地が動くたびに結合部が濡れた音を立て高尾は耳からも犯されていく。、もう何も考えられない。頭の芯までドロドロに溶かされていくようだ。
「あっ、ああっ宮地さん、好き……宮地さ、ぁあっ! すきっ……みや……さ、好き……っ!」
宮地の背に腕を回し肩に顔を埋めながら喘いでいると、唐突に強く抱きしめられた。
「く、和成……っ」
「!!」
耳元でいきなり名を呼ばれ一際大きく鼓動が跳ねた。ほんの一瞬息をするのも忘れてしまったように、喉が詰まる。
それと同時に急速な射精感を覚え、無意識のうちに中にいる宮地を締め付けてしまった。
「あ、や……っあああっ、いく……っ! イっちゃ……っ」
「ばっか、おまっ……キツ……ッあんま締め付けんな」
「あ、あ、……やぁああっ……――ッ」
焦ったようにクッと喉を詰めた宮地が中で弾ける感覚がわかった。それとほぼ同時に高尾も白濁を放った。



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