No title

「ばーか。冗談だよ」
こつんとおでこを小突かれて甘さの滴るような視線にどきりとした。今にも唇が触れてしまいそうな距離に自然と頬が熱くなる。 
「〜〜〜っ」
「……ベッド、行くか? それともこのままがいいか?」
チュッチュッと触れるだけのキスをしながら、好きな方を選ばせてやるよと囁かれ、高尾は一瞬戸惑った。
すぐ隣の部屋はベッドルームになっている。だけどそこまで待てそうにない。
「……ここで、いいです」
言い終わるのと同時に、再び唇が重ねられた。
「んっ、……っ、ん……」
宮地の食いつくような激しいキスに呼吸がままならない。苦しくなって唇を離そうと首を振っても追いかけてきてまた深く重なる。
互いの舌が絡み合い、ちゅくっと唾液の鳴る音がして、腰がぞくりとした。
「あっ、ふ……」
キスに夢中になっていると、いつの間に滑り込んできた手にシャツをたくし上げられ、胸の小さな突起を摘ままれて高尾はびくりと身体を震わせた。ぷっくりと勃ち上がったそれを押したり潰したりされると甘い痺れが全身を駆け抜ける。
焦らすように胸を指で弄びながら舌が首筋を辿り鎖骨、胸へと降りてくる。
「や、そこばっか、ダメですっ」
「んだよ、乳首苦手だっけ?」
「そうじゃ、ないっすけど……」
モジモジと膝を摺合せながら口籠る。
もどかしい刺激を与えられ続けた身体はどこもかしこも敏感に反応してしまい、下半身が大変なことになっている。
前戯なんてどうでもいいから早くこっちも触ってほしいとは言い出しにくい。
「――――」
それに気が付いたかどうかは定かでないが、宮地は何か悪戯を思いついたような意地の悪い笑みを浮かべ一旦身体を起こすとテーブルの上をごそごそと探り出した。
「宮地、さん?」
「コレ使うか」
「それって、あの」
手に持っているのは、ついさっき開封したばかりの練乳だ。
「うちじゃ全部使わねぇし……どうせお前べたべただし、いいんじゃね?」
嫌な予感がして慌てて起き上がろうとしたけれど、あっという間に下肢を剥かれ性器にチューブの中身が絡みつく。


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