No title

「太腿も、短パンもべたべただな」
そう呟くと、何を思ったのか宮地が膝頭についた練乳をぺろりと舐める。
「う、わ……ちょっ」
ぎょっとして目を見開いた高尾を嘲笑うかのように宮地はククッっと小さく笑い、太腿に舌を這わせ始める。
「み、宮地さんっ、何やってるんっすか」
ざらりとした舌の感触に思わず身震いを一つ。
「何って綺麗にしてやってんだろ……文句あんのか?」
腿についたミルクを舐めながら見つめられ、高尾はボッと火が出そうなほど真っ赤になった。
宮地が高校を卒業してから約1カ月。大学生になった彼は最近益々大人びたような気がする。
前より側に居られなくなった分、週末にはこうして泊りに来ているのだけれど彼の突飛な行動に毎回ドキドキさせられるのはどうしたものだろうか。
何処でスイッチが入ったのかわからないが、いやらしく響き渡る水音が羞恥心を掻き立て、甘い快感が込み上げてくる。
モジモジと腰を揺らし始めた高尾の姿を見上げ、何処か愉しそうに彼は際どい部分を撫でてあくまでも練乳がかかった部分だけを舐めあげていく。
こういう時の宮地は大抵が意地悪だ。
「……あ、んっ。宮地さん、そこじゃないっしょ……? こっちもっ」
「そこはかかってないだろ?」
熱い息を吐きながら、もどかしく腰を押し付けてくる高尾を見て、宮地はニヤリと笑った。
「エロいなお前。まだ触ってもないのにズボンの前がテント張ってんぞ?」
「……っえろいのは宮地さんっしょ。そんな舐め方されたら誰だって……」
「ヤりたくなった?」
「うっわ、そんな即物的な言い方しないで下さい。すっげー恥い、っふ……」
すっかり熱くなった股間を指でなぞられて、ゾクリと背筋が粟立つ。
「でも、好きだろお前。言葉で焦らされんの」
「ちがっ、好きじゃねぇし!」
「本当かよ?」
宮地が高尾の前髪をかき上げながらそう尋ねてくる。色気を含んだ視線に舐めるように見つめられると言葉に詰まってしまう。
悔しいけれど、やっぱり敵わない。宮地には全てお見通しなのだ。
「……っ、あーもーっ降参! すっげーシたくなったから抱いてよ宮地さん」
「色気ねぇな。やり直し」
「えーっ! なんっ……んっ」
唐突に唇を塞がれた。避ける間もなかった。あっという間にソファに押し倒され、腕の中に抱き込まれる。


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