No title

「……高尾?」

「や、マジで……っ、なんでもねぇから」

怪訝そうに眉を寄せ大丈夫か? なんて珍しすぎる声を掛けてくれる相方に引きつった笑いでしか返すことが出来ない。

指で鈴口を捏ね回され息が詰まる。

「いやらしいな。人が大勢いんのにこんなに腫らして」

「……っ」

耳元で息を吹き込むように囁きながら鈴口にグリッと爪を立てられて、思わず声を上げそうになった。

明らかに自分とは違う熱を尻に押し付けられギョッとして高尾は身を捩ってのがれようとした。だが上手くいかず、鞄を抱いている左手を掴まれ、宮地の下肢へと導かれる。

「そのまま撫でろ。妙な素振りはみせんなよ」

「ん……っ」

緑間が外の景色を眺めている隙に軽く耳を噛まれ、身体が小さく跳ねた。

伸ばした手の中に感じる雄の熱さがズボン越しでも十分に伝わってくる。

おっかなびっくり撫でてやると手の中でびくりと宮地のモノが大きくなった。震えるソレに異様な興奮を覚え言われるがまま手を動かしていく。

身動きも取れないような車内で互いの性器を擦り合うなんて、考えた事も無い。

こんな……こんないやらしい事があるなんて。

恥ずかしすぎる行為に頭が沸騰してしまいそうだ。

高尾の手の動きに合わせて、宮地の指先も揺れる。強弱をつけて追い立てられれば、自分でするのとは比べ物にならない程の激しい快感に襲われた。

イケナイコトをしているとわかっているのに、硬さを増していく宮地の熱にドキドキしてしまい、触れる指先を止められない。



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