No title
「んっ……ふっ」
熱い舌に絡め取られ、思考も意識も、何もかもが崩れさっていく。熱い口付けを受けながら、高尾は宮地の手の中に勢いよく白濁を零した。宮地の手から溢れだした濃い粘液がパタパタと砂地に落ちてゆく。
「あ、はぁ、はぁ……」
高尾の絶頂に促されたように、宮地もほぼ同時に達していた。身体の奥で熱い飛沫が迸りどくどくと脈打っている。
「あ……すっげ……熱い」
「随分溜まってたみたいだな、こんなにべとべとに濡らして」
耳朶を噛んで囁かれ、まだ高尾のナカに居る宮地をきゅっと締め付けてしまった。
「なんだよ、まだ足りないのか?」
「ちがっ、これは宮地さんがあんま激しくするからだって!」
「オレの所為かよ。つかお前、オレの名前呼び過ぎ! あんな何度も言われたらたまんねぇっつーの! しかも一緒にイキたいとか散々煽りやがって」
「だ、だって一緒にイった方が絶対気持ちいいし……その……宮地さんも俺のナカで感じてくれてるって実感、出来るから……」
言いながら恥ずかしくなって俯くと、背後で宮地が盛大なため息を吐いた。
「あ〜も〜! お前馬鹿っ、すっげー馬鹿っ! くそっ」
悪態を吐きながらぎゅっと強く抱きしめられる。
「ふはっ、宮地さん人の事さっきから馬鹿、馬鹿ってひっでぇ」
「うっせ、バーカ! くそっお前、マジやべぇ」
何が宮地のスイッチになったのかはわからないが、自分の内部で宮地の質量がグンと増すのがわかった。
「えっ、ちょ……なんで!? 俺、今日は……も、 ……むりっ、あぁっ……んっ」
高尾の戸惑いを余所に未だ硬さを失わない肉棒が、再び内部を犯し始めた。
限界を知らない宮地はさっきと同じペースで高尾を貪る。
「宮地さんの馬鹿ぁ! マジ、も、むり……っ!」
いつもより、ほんの少し蒸し暑い夜。美しい月と穏やかな海が見守る中で高尾の絶叫が響き渡った。