No title

「俊、年越しそば持ってきたわよ。日向君も食べるでしょ?」

「!!!!」

瞬時に空気が固まり冷たい汗が流れる。

「姉さん……入るときはノックしてっていつも言ってるじゃないかっ!」

真っ赤になって抗議すると、姉はハッとしたように顔を上げた。

「こたつの中でチンコたつ?」

「……ごめっ、姉さん……今、笑えないから止めてソレ」

「ブハッ! ちょっ! 伊月よりセンスあるんじゃないか?」

「〜〜ッ日向!」

ニヤニヤ笑う日向を睨みつけ、炬燵の中にある股間を思いっきり蹴り上げてやった。

「のぉぉぉっ」

映しっ放しになっていたテレビでは除夜の鐘が鳴り響き厳かな雰囲気が漂い始めている。

「日向の馬鹿ぁああっ!!」

悶絶する日向の横で伊月の絶叫が響き渡るのだった。



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