No title
「高尾、ちょっと待て!」
「真ちゃんが可愛すぎて待てねぇよ」
「かわっ……んんっ」
高尾の食いつくようなキスに呼吸がままならない。苦しくて唇を離そうと首を振っても追いかけてきて、また深く重なる。
部屋の照明を背中に受け、キスの合間に見下ろしてくる高尾の顔が影になっている。それが妙に大人びて見えてドキッとした。
普段は気にならない照明も、こうやって見上げる側になってみると変な気恥ずかしさに襲われる。
「電気を消せ。高尾」
「はぁ? 嫌だよ。見えないじゃん」
「み、見なくていいのだよ!」
「見られるのを嫌がって恥ずかしがる真ちゃんを見るのがいいんだろ」
「チッ。悪趣味な奴だ」
「お褒めの言葉どうも」
「褒めてないのだよ!」
高尾はクックックと笑いながら腰を抱きすっかり硬くなった下半身を押しつけて上下に揺らした。
お互いのモノが擦れ合い先走りでいやらしく濡れそぼっている。
腹に付きそうなほど反り返ったソレに高尾の指が絡みつく。
「は……ぁっ」
熱い掌に包み込まれて溜息のような喘ぎが洩れた。ゆるゆると扱かれると体液がさらに溢れ出しくちくちと濡れた音が響く。
高尾はオレの反応を面白がってか、何度も首筋にキスをして、息をつく暇もないほど次から次へと全身に愛撫を加えてゆく。じわじわと追い上げるような仕草に快感の切れ目がない。