No title

『そう言えば、緑間っちはネコっすか? タチっすか?』

「ネコ? 猫は嫌いなのだよ」

『へぇ〜そうだったんっすか。じゃぁ、タチの立場から見てどうなんっすか? やっぱいやらしいこと相手に言わせたいとか思うもんっすか?』

どうも話が噛み合っていないような気がする。ネコと今の質問、どう関係があるのだろう?

緑間はなんか変だと思いつつ、高尾にいやらしいことを言わせている場面を想像してみた。

焦らしに焦らしまくってやると、腰を揺らしながら「真ちゃんの、おっきいの入れて」なんて、涙目になりながら上目遣いで訴えてきたり。切羽詰った様子で自分の名前を何度も呼びながら、尻をヒクつかせて喘ぐ姿。

「……そ」

それはオイシイ。おいしすぎるっ! 

『緑間っち? どうしたんっすか?』

黄瀬に電話口から声を掛けられハッと我に返った緑間はボタボタと血が滴り落ちる鼻にティッシュを詰め込みながら眼鏡をくいと押し上げた。

「……興味ないのだよ」

『ええっ!? マジっすか?』

「……、オレはお前らと違ってアブノーマルな事はしないのだよ。大体高尾はそんな事をさせなくとも感度はいいのだから必要ない」

『へぇ、彼氏くんタカオ君って言うんすね。つか、いやらしいこと言わされると超恥ずかしくって、いつも以上に感じちゃうんすよ。もうこんなの言わされたら俺、恥ずかしくて死んじゃうって思うんだけど、やっぱ身体は正直って言うか……お預けくらうのは嫌なんで言わされちゃうって言うか……。青峰っちは、そう言う余裕ないときの方が燃えるって』

「そ、そう……なのか?」

一度は持ち前のツンデレっぷりを発揮した緑間だったが、いつもの軽口を叩く余裕もなく羞恥で悶える高尾を想像し、ごくりと喉が鳴った。

『そうっすよ! ていうか、実際気持ちがいいって知ってるから俺もつい従っちゃうんすけどね〜。あの気持ちよさを知ったら抜け出せなくなるっす』

気持ちよすぎて抜け出せなくなるほど凄いのかと、緑間の脳内で言葉責めもいいかもしれないなどと言う気持ちがふつふつと湧いた。


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