No title
「くっ……ぅっ……熱い……はぁっ……」
「キツイな、高尾のナカは。締め付けてくるのだよ」
腰を掴まれて激しく揺すられ簡易式の長椅子が軋む。
「ふぁッ……あっ! ぁあっ! あっ」
全身が硬く強張り、額からは汗が噴き出す。真ちゃんの身体にすがっていないと椅子から落ちてしまいそうだ。
真ちゃんの左手が伸びてきて下肢に触れ、すっかり熱くなったソコを緩く扱かれた。
「んんっ……ぁっ、はぁっ……っ」
ゾクゾクとした甘い感覚に、堪らず喘ぐと真ちゃんはそれを合図にさらに大きく腰を突き上げてくる。激しい抽送の連続で悲鳴にも似た嬌声が洩れた。
「真ちゃ……待って、いきなりそんな動かさ……っぁあっ」
「もう待てないのだよ」
「そんな……ぁあ! っ……。うぁっ……はっ……んっ」
繰り返される律動が激しくなるにつれて身体の内が熱を持って蕩けそうに熱くなってゆく。前と後ろを同時に責められる強烈な刺激に、本当にどうにかなってしまいそうだ。
「真ちゃ……ぁあっ、もっと……ふぁっ……」
口は勝手に言葉を紡ぎ、こんなのダメ、おかしくなる〜と、普段では絶対に口にできないような言葉が自然と洩れる。
「高尾、顔を上げろ」
「あ……」
熱っぽい声に呼ばれて顔を上げると、形のいい唇が近づいてきた。それを待ちきれずに自分から唇を触れ合わせる。
常に冷静さを失わない真ちゃんの顔が僅かに上気している。うっすらと汗ばんだ肌も時折切なげに寄せられる眉も、俺だけが知っている真ちゃんの顔。
そんな顔をさせているのが俺だと思うと、満ち足りた気持ちになる。
「真ちゃん――俺、真ちゃんの事、好き! マジ好きっ」
「……そんな事は知っているのだよ」
言うが早いかさらに激しく突き上げられて、強い快感に目が眩む。
「ふぅっ……あっ……あぁぁっ。は、真ちゃ……っ、もうっ……ダメだ。あっ、もうっ我慢出来な、ぁあっ……」
「もうイきそうなのか?」
目の前がスパークするような強い快感に、俺はとにかくコクコクと頷いた。
頭の中は真っ白で、もう何も考えられない。大きな動きで突き上げられて何もかもわけがわからなくなってしまう。
内奥を強く擦られる堪らない気持ちよさが、俺を高みへと追い詰めてゆく。