No title
しかも、うちの先輩たちもやって来て、さっきより人数増えてるし!
「てめッ……わざとだな!?」
「あんなに、仲よさそうに話すからいけないのだよ」
「はぁっ!? 意味わかんねぇしっ」
しれっとツンデレを発揮する真ちゃん。
つか、今そのツンいらねぇから! マジやめろよそういうのって文句を言ってやろうと思ったら、タイミングの悪いことに今度は宮地先輩が近づいてきた。
くそっ、こんな状態じゃ上がるに上がれねぇ――。
そう思っていると宮地先輩と目が合った。
その瞬間。
真ちゃん手のが、あろうことか今度は俺の乳首を刺激しだした。
もちろん片手で握ったまま。
「あ……っ……は……ぁ」
「高尾?」
「な……ンでもないんで……気にしないで下さい……ぁっ」
不思議そうに目を細め首を傾げる宮地先輩。
これ、絶対見える。ヤバイ、ヤバイって!
自然に呼吸が荒くなるのを誤魔化しつつ、執拗に乳首を愛撫している真ちゃんの右手をなんとか引き離そうと試みる。
だけど真ちゃんが離してくれる気配はなくて、奥歯をぎりっと音がする程噛み締めた。
「真ちゃんマジ、も……俺ヤバイ、だからやめっ」
「声を出すな。気付かれてしまうのだよ」
「……っ」
耳元で情欲に濡れた低い声が響く。こんな、大勢人がいる中で何考えてんだよっ!
宮地先輩の不思議そうな視線が痛い。
「つか、マジで大丈夫なのか?」
「だ、大丈夫っす! あ、あのっ何ともないんでっ! あ、ほらっ木村先輩呼んでますよ」
「え? なんだよ木村〜」
なんとか上手く誤魔化して宮地先輩を遠ざけると、俺は素早く隅の方へと移動した。
「っ……。うっ、くっ……」
ただジッと愛撫されるがまま、全身の筋肉を強ばらせていると、いきなり首筋をペロリと舌で舐め上げられた。
「ひぁっ!!」
ぞくりとする感触に、思わず身体が跳ねる。項の辺りで短く真ちゃんが笑う声が聞こえ、俺は全身を硬直させる。
「も、真ちゃんほんと無理っ……これ以上は……っ」