No title
枕に顔を埋めて、少しでも声が洩れないように。
俺は、とにかく声を押し殺す事に必死だった。
誤魔化すためにCDとか付けてみたけど、それでも隣の部屋に聞こえるんじゃないかと心配で仕方がない。
「あっ、あっ……んんっ」
両足を抱え上げられて、腰を打ち付けられるたびに堪えきれない喘ぎが洩れる。
「いつもより感度がいいのはい妹が隣にいるせいか?」
「そんなの、知るかよ……ふ、ぁあっ」
いつもとどう違うかなんてわかるわけがない。
身体をグッと倒してきて、胸の突起を指で弄られ、もう片方に舌が絡む。強い快感に身体が大きくしなった。
繋がった部分から広がってゆく快感に、全身が総毛立った。
「はぁ……っ、ん、ああ……緑間てめっ、わざと、やってんだろっ!」
「さぁ、な。高尾……そんな色っぽい声を出すお前が悪い。止まらなくなりそうなのだよ」
吐息に乱れた声が熱く囁く。
「なっ、俺のせいかよ……っくそっ」
真ちゃんが動くたびに、繋がっている所からぐちゃぐちゃと凄い音がする。
そんな淫らな音に煽られて、凄いスピードで駆け上がるように快感が高まっていった。
小刻みに激しく突き上げられて、どうにかなりそうだった。ただ、熱くて、なにも考えられなくなる。
「真ちゃん、俺……おれ……っ」
目を開けたら、情欲に濡れた瞳と視線が絡んだ。そんな顔されたら俺のほうが……。
濡れた性器に真ちゃんの指が絡んだ。前と後ろを同時に責められて、頭の中が真っ白になってゆく。
「くっ――ぁあっ」
一際激しく突き上げられて、真ちゃんの肩に乗せた足がわなないた。もう、自分ではどうすることも出来ない強い快感に、俺は真ちゃんの手の中に勢いよく飛沫を迸らせていた。