No title
「――高尾、何を考えている?」
「……っ」
酷くセクシーな声音で訊ねられて反射的に喉が鳴った。
ゆっくりと、真ちゃんが俺の方に近づいてくる。
「オレがソーセージを食べているところを見て、何を想像していた?」
耳に息が掛かりそうなくらい近くで囁く声に背筋がぞくりと粟立った。
「わざと見せつけたくせに……」
「オレは普通にソーセージを食べていただけだ」
「嘘つけ! あ、あんなエロい食い方する奴が何処にいるんだよ」
シレっと言いながら眼鏡のブリッジを押上げ真ちゃんの左手が俺の股間に触れた。
「……勃っているな。見ているだけで興奮したのか?」
いやらしいタッチで触れながら意地悪な唇が耳たぶを舐める。
「し、真ちゃ勉強……は」
「休憩だ。お前が全然集中してないから仕方がないのだよ」
「そうだけどさ〜〜でも」
言葉は途中で遮られ、熱い唇が触れ合う。
唇に柔らかく濡れた舌が触れ、薄く唇を開くとそれは強引に割り込んできた。歯列をなぞられ、舌が絡め取られるとぞくんと怪しい震えが全身を駆ける。
「んっ、……ん……っ」
真ちゃん、キス上手すぎ。蠢く舌から吸い取られていくように体から力が抜けていく。
深く差し入れられた舌が、ぐるりと口内を舐める。その感触の心地よさに腰が堪らなく疼いた。
ベッドに凭れてキスの余韻に浸っていると、それに気をよくしたのか真ちゃんが俺の肩口に顔を埋め首筋に舌を這わせてきた。
それと同時にいつの間にかシャツの中に侵入してきた手が胸の尖りを見つけ押したり潰したりと刺激をはじめる。
「ん……。はぁっ……」
真ちゃんは、俺の性感帯が何処なのか熟知している。わかってて執拗にソコばかり責めてくるからタチが悪い。
シャツをめくって、熱い唇が胸元に触れる。指で触れられるよりも強烈な快感に、上擦った声が洩れた。
「ぁっソコは……。やめっ……」
乳首を舌で刺激され真ちゃんの肩を掴んでいた身体がびくりと跳ねる。でも、やめてくれる気配はなくて尖りきって敏感になった突起を執拗に舌で刺激してくる。