No title
キスに夢中になっていると、シャツ越しに脇から胸元を撫でられた。探り当てた胸の突起を指で弄られ堪らず嬌声が洩れる。
「んっ……あっ」
「大きな声を出すと、隣に聞こえるかもしれないのだよ」
「うっせ、わかってるつーの」
つるんと出てしまった自分の声が恥ずかしくて、手の甲で口元を押さえると緑間がふっと笑みを零した。
(真ちゃんは狡い……)
普段笑顔なんて絶対に見せないクセに、こういう時にそんな顔見せられたらますます彼を好きになってしまう。
「どうした?」
「ん? 別に。俺……やっぱ、真ちゃんの事すげー好きだわ。と、思って」
はにかんで笑って見せると、彼は困ったように前髪をかき上げ短く息を吐いた。
「……あまり俺を煽るな。そんな事を言われると我慢が利かなくなりそうだ」
「我慢なんてする必要ねぇじゃん。俺……真ちゃんになら何されてもいいって思ってるんだぜ?」
手を伸ばして頬に触れ、今の自分の正直な気持ちを告白する。
「やっぱり、お前は馬鹿なのだよ。せっかく俺が、お前を傷付けないようにと我慢していたのに……」
じわりと苦笑して、彼の手が高尾の前髪に触れる。露になった額に軽く口付けると、それは目元から頬へと移り、首筋、鎖骨、そして胸元へと降りてゆく。
「ん、……は……っ」
熱い唇に吸い付かれるたびに甘い痺れが沸き起こり、身体が熱く火照ってゆく。
シャツを捲くられ露になった素肌を長い指先が撫で、胸の突起に緑間の唇が触れると自然と腰が揺れた。
と、その時。