No title

初めて身体を合わせた時、相性がいいと思った。けれど同時に彼の心がわからなくて強い不安も感じていた。

緑間の本当の気持ちが知りたくて、必死だった。

ずっと求めていたものが今、ここにある。

心が通い合ってするセックスは、最初の時以上に心が満ち足りている。

何度もしてきた行為なのに感じる度合いが全然違う。まるで心にまで染みてくるような気持ち良さだ。

「ふ……ああっ」

ギシッとベッドが軋み、緑間が覆いかぶさってくる。何度も激しく中を抉られ、身体がビクビクと跳ねた。

「は……ぁっ」

「熱いな。熱くてキツい」

じっとりと汗で張り付いた前髪を指で掬い、額に軽く口づけが落ちる。

たったそれだけの事なのに、胸が躍る。

「真ちゃん……好き、だぜ……」

溢れだした思いに緑間が口づけで返してくれる。

「オレもなのだよっ」

吐息交じりの熱い声で囁かれ、高尾は全身を震わせた。

初めて、緑間が応えてくれた。それが堪らなく嬉しくて目尻に涙が浮かぶ。

「なんだ、高尾は泣いてばかりだな」

「……お前のせいだ、からな……責任取りやがれ……ぁあっ」

身体をビクビクと震わせながら、悪態を吐く高尾を見て緑間がククッと喉を鳴らした。

「オレのせいか? フン、可愛い事を言ってくれる」

全てをみ込まされたのに、さらに奥へ進めようと言うように緑間が身を乗り出してきた。腰が蠢き、力強い抽送が高尾の身体を激しく揺らす。

「うぁっ……あっ、ぁああっ! どうしよう、真ちゃん……俺、凄く気持ちいい……」

「っ……!」

うっとりとした囁きに驚いて、緑間は一瞬動きを止めた。

無防備に目を見開くその姿が堪らなく愛しいと思う。

高尾は、そっと手を伸ばし緑間の首に腕を絡めると自分の方に引き寄せてその唇にキスをした。

「ぅっ……ん……っあんっ、真ちゃん……っもっと……」

甘い嬌声が部屋中に木霊し、それがさらに二人を煽っていく。

「その声……堪らないのだよ」

緑間は少し照れたようにはにかんで、高尾のいいところを集中的に攻め立て始める。


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