No title
ズルズルと膝から崩れた俺を追って、宮地さんも畳に膝をつく。
「大丈夫か?」
キスの余韻でぐったりと息を吐く俺の髪を指で掬い、撫でながら畳の上に押し倒された。
心配するような声色は優しいけれど、じっと俺を見つめる瞳には獰猛な光が浮かんでいる。
俺を今にも喰らい尽くしてしまいそうな猛獣の目だ。
「大丈夫っす……けどっ、やっぱり俺、ここじゃ嫌だ」
チラリと真ちゃんに視線を向けた。よほど疲れているのかスースーと規則正しく寝息を立てている。でも、いつ起きるかわからない。
「チッ、また緑間か」
押さえつけるように、宮地さんが俺の上に覆いかぶさってくる。俺も部活だなんだで結構鍛えている筈なのに、宮地さんの力はそれ以上に強くて畳の上に押し付けられてしまう。
「ぅおっ、ちょっ! 嫌だって」
「うるせぇ! お前が声を上げなきゃいいだけの話だろ」
「っ!」
暴れる俺の抵抗なんていとも簡単に押さえつけてジャージのズボンに手がかかりあっと言う間に下肢を剥かれた。露になったモノを隠す間もなく宮地さんの手がその根元をきつく握り締める。
「うぁ……っ」
「あんま抵抗すっとこのままブチ込むぞ!」
ゾッとするような低い声が耳に響き俺は言葉を失った。宮地先輩の目はマジだ。
俺も痛いのは嫌だったし、無駄に長引かせて真ちゃんが目を覚ましたら大変なことになる。
俺の力が緩んだのを確認し、腰を掴んで引き寄せられた。腿を跨ぐような形で足を開かされ、唾液で濡らした指先が後ろの窄まりに触れる。その指が解すようにそこをこね回す。
最初は一本。次にもう一本と徐々に指が俺の中に呑み込まれ、甘い疼きと共に身体が弓なりにしなった。
「ぁっ、あっ! んん……っ」
さっき風呂場で焦らされたソコは、少しの刺激にも敏感に反応してしまい堪らない疼きが身体の奥から沸き起こる。
グチュッグチュッと卑猥な音が響き言いようのない羞恥を覚えた。
「なんだよ、嫌だとか言ってる割に慣らす必要もないくらい準備万端じゃないか」
「んっ……うっさ……、余計な事、言わなくていいから……早く、挿れて、終わらせろよっ」
「チッ、もっと可愛く強請れないのか?」
苦笑混じりにそう言って、ぴたりと硬く反り勃った肉棒の先端が後ろの窄まりに押し当てられる。
「声、出すなよ」
言うが早いか力強い手が腰を掴み、大きく突き上げてきた。
「んっ! あ……あぁっ」
熱く猛ったモノが一気に中に入ってくる。繋がった部分から広がっていく圧迫感に、上擦ったような声が洩れた。
声を洩らさないようにと必死に歯を食いしばるけど、与えられる快感が強すぎて堪える事が出来そうにない。
「宮地さん、……もっと、ゆっくり……っ」
「悪い。おれ、そんな余裕ねぇわ」
耳元で、熱っぽく囁かれた。耳たぶから首筋にかけてかかる熱い吐息に全身が震えた。
「そんな……ぁっんっ、ん! ふ……ぁんっあっああっ!」
手の甲で口を覆い、なんとか声を出さないように必死で堪える。
だけど、そんなものは気休めに過ぎなくて、さらに早く腰がグラインドし、いいところを突き上げられる度に甘い声が洩れてしまう。
「いいな、その声。ゾクゾクする」
激しく突き上げながら耳たぶに息を吹き掛けられ、俺は激しく身悶えた。