No title
「う……、別に毎日ってわけじゃ」
「だが、使っているのだな?」
敢えて強調した緑間の質問に高尾は答えなかった。否、答えられなかったと言ったほうが正しい。
自分の秘密にしていた物がバレてしまいアワアワと慌てふためく彼の姿が可笑しくて自然と口元に笑みが浮かぶ。
「全く……淫乱な奴だ」
溜息混じりにそう呟いて、身を乗り出しかけていた高尾の身体をベッドの上に引き上げ自分の股の間に座らせた。
「これをどうやって使っているのだ?」
「――っ」
訊ねたが返事は戻って来ない。いつも五月蝿いくらいにしゃべり続ける口を真一文字に引き結び、小さく首を左右に振る。
その仕草に小さな嗜虐心が芽生え、ローターのスイッチをオンにするとブラウスの中に手を差込み、胸の突起に振動を押し当てた。
「あっ、や……真ちゃ、やめっ」
「嘘を吐くな。嫌ではないのだろう?」
逃げようとする腰をがっしりと抱き、強引に耳の穴に舌を滑り込ませる。
ピンと尖った乳首をローターで刺激しながら、もう片方を指でグリグリ愛撫してやると高尾は大人しくなった。
「ん、あっ……あっ……」
わざと音を立てて舐め上げると腕の中で高尾がびくびくっと震えた。
「随分と反応がいいな。一人で弄る時もこうしているのか」
「ちがっ、や……っ」
「何も違わんだろう。ここもこんなにさせて」
俯いて声を押し殺す姿に興奮が煽られて胸にローターを押し当てたまま、エプロンとスカートを捲り下着を押し上げている彼自身に触れる。
布の上から先端に爪を立ててやると、高尾のペニスがふるりと揺れた。
「いやらしいな、高尾。ローターだけでこんなに感じるなんて。下着が湿っているのだよ」
耳元で息を吹き込むように囁いてやると、小さな喘ぎ声を洩らしながら腰をくねらせる。
射精が近いのか、断続的に身体を震わせて切羽詰った声を上げた。
「は、……ぁあっ、も……真ちゃ……やめ……っ」
「止めてもいいのか?」
ローターのスイッチを止め、下半身に触れていた手を離した。
その瞬間、高尾はぐったりとした身体を預け大きく息をつく。
「意地悪すんなって」
「なんの話だ? 止めてくれとお前が言うから止めてやっただけなのだよ」
「……っ」