No title
甘く駆け上がってゆく快感に堪らず吐息のような喘ぎが洩れた。
くちゅくちゅと響く卑猥な音と、巧みな舌使いに身体が跳ねる。
「高、お……」
「イってもいいんだぜ」
しゃぶりながら上目遣いで見つめられ、無意識のうちに髪を撫でていた指先に力がこもりヘアキャップにシワがよる。
メイド姿の高尾は視覚的にもかなりクる。
「……っ、く……」
蟻の門渡りを指先でそっとなぞり、ちゅぷっと亀頭を咥え、れろれろと舌で舐めまわす。
サオを両手でしごきながら、咥えられたまま、舌で亀頭を愛撫されると目の裏で星がチカチカと瞬いた。
拍子に自分を支えていた腕の力が抜けて崩れそうになり、僅かに手の位置をずらす。
その時、枕の下で指先に硬い物が触れる感触があった。
不思議に思って枕をめくってみると、ピンク色をした小さな淫具が無造作に置かれているではないか。
「……これは一体なんだ?」
「ほえ? あっ! うわわっ! 真ちゃんソレどっから……っ!?」
「枕の下に置いてあったが?」
ガバッと物凄い勢いで立ち上がった高尾に驚いて一瞬怯んだが、彼が手を伸ばすより先に玩具を掴み目を細める。
力ずくで奪おうとする高尾の頭を右手で押さえつけ、動きを封じると手の中にあるものをマジマジと見つめた。
たまご型をしているソレはスイッチを入れると独特の機械音を発しながらブルブルと振動を始める。
大人の玩具など見たことも無い緑間でも、なんとなくコレが何をする道具なのかは理解出来た。
「前々から馬鹿な奴だとは思っていたが……。お前は日夜こんなものを使用しているのか?」
スイッチを入れたり切ったりしながら、鼻先にローターをぶら下げてやると高尾は小さく息を呑んだ。
耳まで真っ赤に染め上げて、困惑したように視線を彷徨わせる。