No title
緑間が出て行った後、彼の部屋では黄瀬と桃井が先ほどの緑間の態度について話し合いをしていた。
「さっきの緑間っち、絶対に変っす」
「だよね〜、真ちゃんなんて呼ばれてるし」
緑間に友達がいた。と、言うだけでも驚きだったのにまさかの下の名呼び!
しかも、その呼び方は彼限定だと緑間がはっきり断言して。
「あの二人、デキてたりして?」
ポツリと呟いた桃井の言葉に、黄瀬はピキッと凍りつく。
「まっさかぁ。桃っち流石にソレは有り得ないっす。だって、あの緑間っちっすよ?」
「だ、だよねぇ。で、でもフツーにミドリン家のキッチン使ってるみたいだし」
「そうなんすよね、あれは俺も驚いたっす! 俺らしょっちゅう緑間っちの家来てるけどジュースとかおやつの場所知らないっす」
「じゃぁ、様子見に行ってみればいいじゃねぇか」
あーだ、こーだと話をする二人をチラリと見て、青峰がポツリと呟いた。
「そ、それいいっす! さすが青峰っち!」
「そうね、みどりん達ちょっと遅いからお手伝いに来たよって言えばなんとでも誤魔化せるし」
「つーか、マジおせー。飲みもん持って来るのにどんだけ俺ら放置なんだよ」
三人は顔を見合わせ、部屋のドアをそっと開けてキッチンへと向かった。