・早すぎた感情の続きっぽいの
・現代リボーンが口淫してます
・現代リボーン×高校生ツナ
以上、好物の方のみ、お読みください。
早まる鼓動
「それじゃ、行ってきます」
「おう、しっかり勉強して来い」
鞄を持って部屋を出ていくツナはもう高校生になる。
相変わらず獄寺と山本が近くに居て、着々とボンゴレのボスになる時が近づいていた。
それなのにアイツと言ったら中学の時と全く変わらない生活をしている。
未来の自分を見たからと言ってそうなるとは限らないはずなのに、だ。
俺はというと、日々やきもきした思いを募らせている。
こんな小さな身体ではツナを抱くことはおろか抱きしめることさえできない。
ツナと両想いのような関係になってから、こんな想いばかりになっている。
そんな自分に驚いてもいたが、もう自覚してしまった以上どうしようもない。
「早く元に戻れる方法もねぇしな」
とにかく、今はツナに頼るしかない状況なのだ。
それが、俺には納得できかねる心境でいる。
俺はツナより上の立場でいたい。
できることなら、こんなことでツナに頼るなんてことしたくない。
これは、仕方ないことなのか…。
「ただいまー」
「おかえり」
「母さんとランボは?」
「ああ、買い物に行くって言ってたぞ」
ツナが帰ってくればハンモックから身体を起こして問いかけられるままに答えてやる。
すると、ふぅんといいながら机にガサガサと何かを隠すそぶりをしていた。
俺は気づいてひょいっと床に降りればツナの手を叩いた。
「いてっ…なにすんだよ」
「何隠したか見せてみろ」
「いや…これは、その…」
言い淀むツナを見れば問答無用でその手に隠している紙切れを奪い取った。
開いてみれば案の定テスト用紙で、それはそれは悲惨なものだった。
「お願いっ、母さんには黙っててくれよ」
「ったく、こんな点数とりやがって。俺が教えてやってんのに、良くこんな点とれるな」
「え…」
「こんなのが次期ボスなんて聞いてあきれる。少しは頭使うとかしねぇのか」
俺は言い過ぎている自覚はあったが、毎日待たされる身ですこし疲れていたんだ。
でなければ、こんなことツナには言ったりしない。
自分が弱みを見せることなんて、するはずがないのだから。
「リボーン…?」
「大体、毎日しっかり遊んで帰ってきやがって、高校は楽しむところじゃねぇんだぞ。しっかり勉強してお前はお前のすることがあるだろうが」
「それは…そうだけど…」
「俺じゃ何もできないから待ってるんだ、俺だってこんな忌々しい身体欲しいとも思ったことねぇんだぞ」
主旨がずれている気はしていたが一度不満が爆発すると決壊したダムのように溢れて止まらなくなる。
「こんなに近くに居て、お前も好きだっていった。そんな関係でも、どうにもならない」
「リボーン、ちょっと待って」
「俺がこの身体を恨めしいと思ったのは初めてなんだ」
「ねぇ…リボーン…」
ようやく俺が落ち着いてきて、ツナに呼ばれているのに気づけば顔を上げる。
するとちょんと触れる唇。
子供にするそれと、同じ。
「落ちついてよ。お前の言いたいことちゃんと聞くから…少し、話そうか」
抱きあげられて、軽々とベッドまで移動するとツナに後ろから抱きしめられるようにして座った。
ボルサリーノをとられてもっとくっつけと言わんばかりに抱きしめられた。
そこから伝わる鼓動はいつもより早く脈打っていて、意識されていることを知る。
「あのさ、焦ってるのはわかるよ…俺が何もできないのが悪いし。でも、頑張ってるから…まぁ、今日のテストは悪かったけど…だんだん良くなってるし…それは、リボーンのおかげでもあるし」
拙い言葉で俺を慰めようとしているのがわかる。
それ以上に、ツナがしっかり俺と向き合っていてくれていたことに今更ながら気づいていた。
いつも子供扱いが抜けねぇし、少し甘やかせば図に乗るし、まだまだ俺より子供だ。
けれど、きっと真っ赤になっているだろう顔から掌を通して伝わる熱はいつもより熱い。
「もう少し待って…覚悟は、してるんだ。色々…」
「俺を好きだと公言するためにか?」
「っ………」
冗談で言った言葉には冷やかしも、反論もなく、ただ心臓が大きく高鳴ってこちらに伝わってくる。
知らなかった事実にただただ口端が釣り上げるのを感じていた。
「まず、やることがあるだろうがっ」
「うっ…痛いよ」
つい、照れ隠しで後ろの頬を抓り上げた。
やはり赤くなっていたらしく頬だけじゃなく耳まで赤くなっている。
「俺が、好きか?ツナ」
「好きだよ、悪いか」
「悪くねぇそ」
なら、キスしろ…言う前に顔が近づいてきて唇が重なった。
すぐに離れようとするところに俺はツナの後頭部を引き寄せて咥内に舌を差し入れた。
あの日以来二度目だ。
こいつは子供のキスしか知らないらしい、だったら今度は大人のキスを教えてやろう。
俺が戻るころには対等にいれるように…。
「んっ…ふっ…ちょっ…まって、そんなとこ」
「この姿じゃこれが限界だが、俺が元に戻ったらもっと大変だぞ」
しおらしくしていたかと思えばすぐこれだ。
珍しくリボーンは最近思い悩んでいるなと思っていた。
それが、俺を想って欲求不満だったなんて…なんとまぬけなことなのだろう。
子供の身体ではわらからないかもしれないが、リボーンの言っているそれは明らかに欲求不満から来るイライラだと言えよう。
でも、よかった…別れてくれとか言われなくて。
俺は内心それを言われるんじゃないかとひやひやしていたのだ。
結果奇遇に終わったが、そのおかげでキス一つで嬉しくなった俺は壁に背をあずけて下半身丸出しの状態だ。
なんともまぬけである。
リボーンの顔が自身の目の前にあって、これからされることを思えば感じるよりも背徳感しかない。
お願いだから俺を踏み外させないでくれ…そう思うも、リボーンは止まるつもりはさらさらないようだ。
「元に戻ったらそのとき考えるっ」
「それじゃ、おせぇ」
「ああっ…やめっ、やっ…」
ぱくっと咥えられてびくんっと反応するのがわかる。
初めて味わう快楽に頭がパニックを起こしていた。
「おねが、リボーンッ」
「痛くねぇだろうが」
「痛くない、けど…あっ、やだぁっ…ぁあっ」
好き勝手に舐められてたびたび隠れてするぐらいの快楽しか知らない俺はすぐに限界を迎えそうになる。
口を離してくれとリボーンの髪に指を差し入れるが先端を舌で抉り、不意に後ろに変な感覚がした。
「なっ…なにっ…あっ、だめ…それ、イ、くぅっ」
後ろの排泄に使う場所を指で刺激されていると知れば不安と自身からの直接的な快楽とで頭がぐちゃぐちゃになってしまう。
もうだめだ、はなして、叫んでも止めてもらえず壁に頭を擦りつけて身悶えた。
勢いよく吸われてしまえば咥内に吐きだしてしまって、全力疾走した時の様な疲労で身体を弛緩させる。
「はっ、はっ、はっ…はぁっ…はぁ…」
「気持ち良かったか?一人でするより良いだろ?」
「おまえ、しって」
「当たり前だろ、一緒の部屋にいてわからないはずがないだろうが」
もうだめだ、俺羞恥で死んでしまいそう。
ベッドに横になっていれば上機嫌なリボーンが隣に寝転んできて頬を撫でたかと思うとキスをしてきて、子供の唇なのに大人の雰囲気を感じてしまえば、はぁと熱っぽい吐息を吐きだしてしまう。
「ツナ…俺を置いてくな」
「リボーンはずっと近くにいるだろ?俺はリボーンの隣にいるじゃん」
お前が想っているよりずっと依存してる。
不安になるなよ。
そっとリボーンの身体に腕を回してぎゅっと抱きしめた。
今だけは、リボーンの代わりに俺が抱きしめてあげるから…。
END
おおとろ様へ
49000ヒットおめでとうございます。
それと遅くなってすみませんでした。
早すぎた感情の続きっぽく書いてみましたがこんな感じでよかったでしょうか?
裏がご希望でなかったらすみません。
リボーンを不安定にしたくてがんばってみました。
でも、リボーンが手を出しているじゃなく、ツナが許してる、になってますね…。
気に入らなかったら書きなおし受け付けますので、はい。
リクエストありがとうございましたっ。