パロ | ナノ

 甘く与える秘色

いつものように部屋に帰ってくる。
寒くなってきたから、今日はグラタンにしようと材料を買ってきた。
スーパーで安かったものも含めると結構な買い物になってしまった。
時間も遅くなってしまったから早く作らなくてはならない。

「早くしないとリボーンさん帰ってきちゃうよ」

使わない材料を冷蔵庫にしまってまずはマカロニをゆでる。
あとはニンジン、タマネギ、鶏肉を炒める。
ホワイトソースも準備してグラタン皿に全て入れるとチーズとパン粉をかけて、あとは焼くだけの状態にした。
付け合わせにサラダを用意して、時間を見ればまだ時間はある。
一緒に食べる前にお風呂に入ろうかなと思い立った。

「来てから焼く方がいいしな」

急いだから時間が開いたと俺はうきうきと風呂に入ったのだった。




ゆっくりと湯船に浸かって、ほかほかとしたまま出ると下着を穿いたところで玄関から音がした。
リボーンさんが帰ってきたのに気づけば俺はズボンをはいて、脱いだままにしておいたエプロンを身につけた。
まぁ、下穿いてるしいいかとそのまま浴室を出た。
欲を言うと、実は期待していたりする。
だって、最近のリボーンさん、忙しくて構ってくれないし…。
男の俺がこんな色仕掛けでどうにかできるとも思っていないが、でもちょっとぐらい誘われてくれたって良い気がする。
まぁ、ダメもとだけど…。

「おかえりなさい、リボーンさん。今用意する」
「ただいま、綱吉…って、お前その格好」

帰ってきたリボーンさんに挨拶して差し出してきた鞄を受け取りつつ用意しようとキッチンに入ればこちらに目を向けたリボーンさんが驚いている。

「うん、今お風呂入ってたから。ちょっとだしいいだろ?」

何気なさを装って言うなりオーブンレンジへと皿を入れる。
時間を合わせているとリボーンさんがキッチンへと入ってきた。

「……今日の飯は?」
「グラタン、一緒に食べようと思って」
「まだ焼いてないのか?」

言いながら腰に手が回ってくる。
エプロン越しの腕の感触に胸が高鳴る。
心臓がドキドキと言って自分からしたことなのにちょっと緊張した。

「う、うん…温かい方がいいから…」
「なら、もう少しあとでもいいな」
「ひぁ……」

今度はリボーンさんの声が耳元で聞こえて、吐息が鼓膜を震わせた瞬間、思わず声が出ていた。
腰に回ってきた腕が強く引き寄せてきて、耳たぶを甘噛みされる。

「ぁあっ…くすぐった…ぃ」
「くすぐったいだけか?」

言いながらねっとりと舐めあげてきて、エプロンの上から突起を探るように掌が胸を撫でる。
こんなにあからさまに効き目が出るとは思ってなくて俺は戸惑った。

「くすぐったい…けど、それ…したら…」
「こんな恰好でいるのが悪い」

リボーンさんの手が突起に引っ掛かった。何度も撫でられるとその刺激でぷつんと尖る。
それを摘まもうとしていてそれ以上はと声を上げようとしたところ、後ろから苦しげな声が聞こえてきたと思ったらきゅっと摘ままれて小さく声を上げるとかくん、と膝が折れた。

「溜まってんのか?」
「っ…誰が、溜めさせてるんだよっ」

フローリングに膝がつく前に腰を支えられて、リボーンさんの不思議そうな声に俺はあっけなく腰を抜かしてしまったことが恥ずかしく、恨みがましい目で見上げた。
俺はリボーンさんがいないと満足できないのに、それをそんな簡単に言うのか。

「すまん、いつも待っててくれてありがとな」
「俺は、家政婦じゃないんだからな。ちゃんと、してくれないと拗ねる」
「それは大変だ」

もう拗ねた声で言うとリボーンさんは俺を抱きあげてキッチンから出て、寝室のドアを足で開けた。
意地汚いと思うも、支えてくれなければ俺が落ちるから何も言えない。
っていうか、まだエプロンつけたままなんだけど。
ベッドに降ろされて、視線が俺をまじまじと観察する。

「あの、脱ぐよ?」
「ああ、下だけな」
「は?」

視線に耐えられずにエプロンをとろうとしたら手を掴まれる。
そうして、指さされたズボンだけという言葉に首を傾げた。
まさか…リボーンさんにあんな趣味があるとも思えない。
信じられない気持で見やるが、リボーンさんの視線は俺のエプロンに釘付けだ…というか、胸…。
厭らしくもさっき引っ掻かれたせいでツンッと主張したままになっているそこを見てしまえば慌てて両手で隠した。

「っ…変態」
「最初にその格好をしたのは綱吉だろ?」

それはそうだけど、本当にのってくるとは思ってなかったのだ。
裸エプロンなんて、そんなの女の子がしてこそだろうに…。

「リボーンさんがそこまで食いついてくるとは思わなか…ったぁ」
「早く脱げ、綱吉…ばかだな、俺はお前の姿で欲情するんだぞ」

くつくつと笑いながら俺のズボンに手をかけたリボーンさんは下着と一緒に足から一気に抜きとってしまった。
俺はその拍子にベッドに身体を沈めて、エプロン一枚の姿になった。
改めてみるとなんともまぬけな格好に身体を隠そうとエプロンの端を引っ張る。
ベッドがぎしりと音を立ててリボーンさんの顔が近づいてくる、俺は反射的に目を閉じた。
柔らかく重なる唇、触れ合わせるだけじゃなくて薄く開けた唇から舌が入ってくれば咥内を舐めまわした。

「ん、んっ…ふぅっ!?」

キスに夢中になっていると俺の太ももをリボーンさんの掌が撫でてきてゆっくりと足の力を抜くが、エプロンの上から自身を握られて驚いた声を上げる。
けれど、リボーンさんの唇に全部吸い込まれて俺の抵抗も抑え込まれてしまう。
伸ばそうとした手はベッドに縫い止められてもう片方の手が俺の自身をエプロンの上から握ってきた。
嫌な予感に俺は首を振って唇から逃れた。

「やだっ、それ…まって…」
「嫌はきかないぞ?感じてるだろ」
「よごれるっ、あぁっ…」

感じてるから良いという問題じゃない。
エプロン越しに扱かれて、感じてしまい、いやだ、やめて、を繰り返した。
だって、エプロンだ。
俺が毎日使うものになんてことをしてくれるんだと訴えたのにリボーンさんは意地悪にもにやりと笑うだけで手の動きを止めることはなかった。

「誘われたんだから、応えないわけにはいかないだろ。恋人として」
「っ…はぁ…あぁっ、でもぉ……」

恋人、という響きに俺はつい身体を許してしまいそうになるがそれとこれは違うだろと自分に突っ込みを入れる。
けれど、リボーンさんの触る場所が熱を持ったように熱くなっていって思考が散漫になっていく。

「こっちもずっと尖りっ放しだぞ?」
「やぁあぁっ…噛んじゃ、や…っ」

リボーンさんの顔が胸に寄せられたかと思えば突起を探り当て甘噛みしてきた。
あまりの愉悦に腰がびくんっと跳ね、自分から自身を擦りつけるような動きをしてしまう。
それに気を良くしたリボーンさんは自身を扱き続けながら足の間に身体を入れてきた。
そうして、その奥。秘部へと指を伸ばしてきたのだ。
風呂上がりだからか俺のそこはしっとりと濡れていて散々感じさせられたからかヒクヒクと入口を震わせていた。

「リボーンさん、りぼーんさぁん…ゆび」
「欲しがってるな、入れるか?」

入口付近をやわやわと揉むだけで踏み込んで来ない様子に俺は耐えられないと首を振った。
早く中に入れてくれと必死になって腰も自然と揺れてしまう。
急かすな、と耳元で囁いたかと思ったら指がずるっと入り込んできた。

「あぁあっ…やぁ…きもちい」
「締めすぎだ、そんなに我慢させたか」
「したっ…もう、くるしいよ…ほしいもん…」

中を広げるようにしている指をしゃぶるような動きをして締めつけているのがなんとなくわかる。
恥ずかしい気持ちもあるけれど、欲しがったら与えてくれるリボーンさんの甘い愛撫に甘えたくなる。
欲しいだけ欲しがって感じさせてもらって、何もかも全部抱きしめてほしい。

「もう少し待て、すぐにやるから」
「もっ…これ、じゃま」

リボーンさんのシャツを引っ張りつつ自分のエプロンをとるとなんだか残念そうなリボーンさんの顔。
なんで裸エプロンにこだわってるんだよ。
終いには嫉妬するぞと我慢させられすぎた反動でキレかけている自分を自覚した。

「はやく、脱いで…いれて」
「綱吉、何言ってるかわかってんのか?」
「わかってるよ、もう限界…奥に…ほしい」

リボーンさんの手をとって頬にすり寄せる。
この身体が欲しい。
リボーンさんを知ってからだ。こんな風に欲しくなったり、性欲の我慢ができなくなったりしたのは。
この人が、俺が欲しがっただけ甘く与えるから。

「仕方ない奴だな」
「痛くしないで…?」
「痛くないだろう?お前のここは、俺を覚えたからな」

ゆっくり指が抜けてリボーンさんは乱暴に服を脱ぎ棄てた。
そうして俺に覆いかぶさってきて、足を開かせ、秘部に熱いものが触れた。
俺は息を詰まらせて、リボーンさんを待つがリボーンさんは苦笑を浮かべると胸を撫でた。
指で突起と挟んでくにくにとつまんだりひねったりしてくる。
胸からも感じさせられてそっちに気をとられていたら、身体の力が緩んだすきに入り込んできた。
熱くて、大きい…リボーンさんの分身。

「ぁっ…ああっ…はぁぅ…っ…」
「息つめるな…呼吸しろ」

胸を擦られてそれに合わせるように呼吸をした。
一つ吐き出すたびにリボーンさんが近くにいるのを感じて、一つ吸うたびに抜けようとする。
どれもが俺を感じさせてきて、何が何だか分からなくなってくる。
だた繋がったところが鮮明に愛おしさを募らせていくのだ。

「りぼーん、さん…もぉ…だめっ…あぁっ、はぁ…ふぅっ」
「これぐらいでギブアップか?」
「んっ、だってぇ…ぁあん…ひぁぁっ」

頬に添えたままだった掌に唇を寄せて、指を舐めた。
そうしたらなんだか苦しそうな顔をして、突然その手をとられてしまうと腰を掴まれて引き寄せられ、さっきよりさらに奥へと入り込んでくる。
うわ言のようにもうイく、と繰り返して最後にはリボーンさんのキスで声を全部飲まれて果てた。
全部を押し出されるような感覚に身体を震わせて、余韻に浸った。
こんなにすごいのは久しぶり…というより、初めてかもしれない。

「…綱吉、大丈夫か?」
「ん…ぐらたん…」
「あと焼くだけなら俺がしてやる」
「…でも…」
「それで立てるのか?」

ぐったりとベッドに沈み込んで立てるわけがない。
腰から下の感覚がなくなってる気がする。
これ、明日になったら立てるようになるよな…。
学校に行けるのかという不安が一瞬頭を過るがそのまえに今の問題だ。
いち早く諦めているらしいリボーンさんはさっさとキッチンの方へと行ってしまった。
はぁ、とため息をついて首を動かしたところに脱ぎ棄てたエプロンが見えた。
いかにもな痕が残っていて、ドロドロだ。

「もぉ…裸エプロンなんてやらない」

暫く自己嫌悪に陥りそうだと両手で顔を覆いながら新しいエプロンを買わせてもらおうと決意したのだった。



END
奏瀬さまへ
いかがだったでしょうか。エプロンを生かし切れてない気がしないでもないという…←
エロエロというより前戯が長すぎた気もしますが、気に入ってくれたら嬉しいです。
あ、書き直しもばんばん受け付けますので←
エロのリクエスト嬉しかったです、一人楽しく書いてました。
怪しい人間ですね、はい。
リクエスト改めてありがとうございましたっ。






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