▽ 七時間目 数学
<みょーんみょーんみょーんみょーん…みょーんみょーんみょーんみょーん…
「木曜七限の数学が辛いです。厳しいです。宵月かなたです。」
「木曜七限の数学はいつも寝てます、凩真之助です。」
「シンはいつでも寝てるじゃん。眠り王子。寝起きの期限の悪さがギネス級。」
「うるせ。寝れるときに寝る、これ大事。」
「多分それ使い方違う。──さて、とうとう最後のお便り!読んでくださいな、真之助クン。」
「えー、ペンネーム『数学なかったから、スライディングアウトで質問してみます。』サン」
「この勢いにあたしは惚れました。スライディングアウトなんてことはないです、セウトです。ペンネームのセンスに全宵月が泣いた。」
「セウトて殆どアウトじゃねェか。そんでペンネームじゃねェよ、最早。」
「セーフ寄りじゃし。全然セーフ寄りじゃし。ホラホラ、続けて!」
「『……ペンネームじゃない…!』本人も自覚あるっぽいぞ、オイ」
「あたしは好きです」
「『先生!1足す1って、結局なんなのでしょうか?』…だとよ。」
「正直かなたセンセ、すんごく考えましたよ。超考えてきましたよ。ちなみに真之助クンの答えは?」
「田んぼの田。」
「小学生か」
「うっせぇよ。じゃあセンセの答え聞かせてみろよ。」
「1+1=可能性、です。」
「kwsk」
「足すってさ、加えるって意味じゃん。加えることはさ、変化をもたらすわけ。ストレートティーはただのストレートティーだけど、砂糖やレモン、ミルクやジャムをそれぞれ加えたら別の味になるでしょう。何かしら加えることで、新たな可能性が生まれるわけ。」
「なんか宵月が普段よりまともなことを。」
「(ドヤッ)それは人間だって同じで。一人で出来ることは限られるけど、もう一人隣にやって来たら、いろんな可能性が生まれると思わない?足りないところを補い合って、新しいものが出来るって、素敵だよ。きっと。」
「…わからなくもないような、」
「うーん、例えば、ね。自分に自信のない女の子と、ちょっと強引で、それでいて優しい男の子が出会えば、二人には変化が訪れるよ。いい方にも、悪い方にもね。でもきっとプラスが強くて。いいように転がるんじゃないかな、とか。」
「女の子が自信を持ったり」
「そうそう。」
「男の子が…女の子の涙に動揺したり」
「シン、なかなか可愛らしい妄想をするね、キミは。」
「ウッゼェ」
「やだ、興奮しちゃう」
「……はぁ」
「というわけで宵月かなたは可能性説を唱えます。」
「ワー(拍手)」
「掛け算、とは違うんだよね。多分、加えることに意味があるんだろうな、とあたしは考えました。…あくまで一例じゃけぇね、他にもいろんな考え方あると思うけど。わ、わかった、かな?」
「まぁ、宵月にしてはまともだったな」
「うへ、うへへ(でれ)」
「ほら、せっかくだし最後に感想」
「あー、えと。皆さんのお陰でフル授業することが出来、本当に嬉しく思います。二週間引き摺るうちに3000hitとかしちゃってて、うれしはずかしです。いつも見て下さってありがとうございます。そして仲良くしていただきありがとうございます。いつも嬉しい気持ちでいっぱいなんです。普段は恥ずかしくて上手く言えないので、ここで。3000はこっそり準備中。今月は文化祭もあるんで、そこいらもよろしくお願いします。それと、……こんな宇宙人ですがこれからもよろしくお願いします!」
「長い」
「ウルサイ。」
「ま、うちの企画リーダーもこういってるんで。フツツカモノですが、うちの宵月を宜しくです。」
「嫁に行く娘のオカンか、オマエは。──では、おしえて!うちゅうじん!これにて閉校でーす!ありがとーございました!」
fin…? |
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