▽ 一時間目 生物
<みょーんみょーんみょーんみょーん…みょーんみょーんみょーんみょーん…
「きりーつ、気を付けー」
「ウルトラソウッ!」
「ハァイッ!」
「………」
「………」
「……ちゃくせーき」
「─…はい、出落ち感ハンパないですね。んー、授業始めますよゥ。(ぱんぱん)」
「ちょ、おま、かなたがやれっつっただろ!」
「(渾身の変顔)」
「校長先生、かなた先生が授業を侮辱する顔をしています。」
「(ガン無視)はーい、今回宇宙人講師として招かれましたァ。宵月かなたでっす、よろしくお願いしまーす!一限目は生物。生徒代表として宵月透夜クンにきてもらいましたァ」
「正直一番キツいのきたんじゃけど。こんなイタイのに付き合いとうない。あとさっきのみょんみょん何」
「まぁまぁ、一緒に頑張ろうや、な?(肩ぽん)さっきのみょんみょんは、チャイムです。」
「……」
「じゃー質問いっこめー!ぺんねーむ、見里悟ク、」
「どしたん」
「センセイ…!」
「は?」
「彼の力が欲しいので、彼をちょっと改造してきてもいいですか。」
「授業しろ」
「ウイッス」
「続けて」
「『はじめまして、かなた先生。先生に色々教えてもらえることをありがたーく思っています、2年C組の里々…だと学生らしくないから改めて、見里 悟です。留年なのか、大人の都合なのかで、万年高校生です。赤くない点数って、どうすればとれますかね?先生、単位下さい。』」
「…かなた、高校大変?」
「レッドスコアっつー魔物がおる。(遠い目)」
「マジかよ、高校とかいいわ、俺。今のままがいい。」
「駄目よ、行きんさい、高校。──悟クン、単位はあたしがあげましょー!あたしの授業受けるだけで高卒資格あげちゃう!きゃあ、かなたセンセ太っ腹ァ!そんな万年高校生悟クン曰く、どうやら宇宙人の種類が知りたいみたい、ウンウン。ちなみに悟クンのお目当てのサインは後でこっそりあげます。」
「かなたのサインの需要があったことに驚きを隠せんのんじゃけど」
「ふふん、どやぁ。あたしってば宇宙人だから。──種類、かァ。色々おるよね、皆様お馴染みあだまんたいと星人とか。キノコみたいなフォルムが特徴。」
「かなた、別にピンクじゃねェよ。」
「あたしは人間の皮被ってるから。」
「!?」
「(かなぺろ)他にもヌプチャプタ星人とかトテコロン星人とかいるなァ」
「ヌプチャプタ星人とは」
「なんかね、スライムみたいなんに足が生えてるヤツ。大きさは小型犬くらい。無性生殖で増えます。知能はあまり高くないかな。なんせ分裂してるだけだからね、奴等は。ヌプチャプタ星は湿度高め。乾燥すると干からびて全滅しちゃうからねェ。主食は藻みたいなやつ。詳しく話すと長くなっちゃうから藻については割愛。」
「(結構それっぽかった件)じゃあトテコロン星人は」
「(やるからにはやる)トテコロンはクラゲみたいに長い足を有しています。体長は120cmくらい。足を手みたいにして使います。触手…になるのかなあ、あれは。基本的に穏和な性格だけど足を馬鹿にすると…」
「すると?」
「──…ひどい目に合いマス(ガタガタガタガタ)」
「マジかよ」
「マジデス。」
「…これ以上聞かないでおこう。」
「ええと、トテコロンの主食はたしか──…虫、だったかな。3m級カブトムシ。愛らしい見かけによらずトテコロンの補食シーンはエグいです。カブトムシちゃん…(なむなむ)」
「どこからつっこみゃあいいん」
「突っ込むとこなんて──…ないでしょ。」
「いや、カブトムシどうした」
「カブトムシくらいトテコロン星にもおるよ。」
「──…ああ、ウン」
「トテコロン星はどちらかといえば乾燥してるかな。あと暑い。あたしはあんまり得意じゃないです。あだまんたいとの中学生は修学旅行で必ず行くんだけどね。」
「大阪京都奈良的な」
「それな。──うーん、代表的なのはこれくらいかなぁ。悟クン、判った、かな?質問してくれればもう少し細かく答えちゃうから授業の後に判らない事は聞いてくださいね。あだまんたいと星人については二時間目で詳しく話しましょー!では一時間目はこれにて。皆さんお疲れさまでしたァ!」
→二時間目に続く |
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