「はじめまして、神無冥です。変な時期の転校ですが宜しくお願い致します」
当たり障りの無い台詞を並べ、指定された席に向かう。好奇心に満ちた視線が向かってくる。うざったい。
「じゃあHR始めるぞー」
*
「ねえねえ何処から来たの」「綺麗な髪だね。どんな手入れしてるの」「#n名前#ちゃんってよんでいい?」
HRが終わると、すぐに女の子達がよってたかって質問してくる。
ウザイウザイウザイ。ただの雑音でしかないそれは邪魔でしかたがなかった。
チラリと教室を一望すると、私の方をチラチラと見てる子を発見した。だいたいの人間がそうなのだが、少しだその子のことが気になった。
「ねえ、あの子って」
私が指を指した方を見ると、女たちは次々といいだした。
「ああ、さんとのこと?」
「アイツ男に媚売ってるからいいんだって」
「私の彼氏もアイツに奪われたんだよー」
「ええ!可哀想〜」
聞いた少し前の自分を責めたい。こうやって直ぐに人の悪口を言い出す。悪口自体というよりピーチクパーチク煩いこいつらに腹が立つ。
キーンコーンカーンコーン
そうこうしてるとチヤイムがなった。
次の授業が終わったら、あの子にしゃべりかけてみよう。
titel:レイラの初恋
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