目が覚めたら真っ白な空間にいた。
辺りを見渡しても全てが白で染まっており、ポツンと一人たっていた。
何故自分はここにいるのか。
確か最後に見た景色は反転した世界だった。
重力に従って、ただ真っ直ぐに落ちていった。
誰かの、苦痛な声がしたような気がする。
思考を巡らせると一つの結論に辿り着いた。
ああ、私は死んだのか
反転した世界で、重力に従って落ちていった。そして私は命が絶った。
きっと、最後に聞いた声は、その場に居合わせた知り合いか何かなのだ。
『そうだよ、君は死んだんだ。不運な事故でね』
誰かの声がした。
目の前には誰もいない。
『もし、人生がやり直せるといったら、どうする?』
やり直せるわけがない。
死んだ人は生き返るはずがないのだから。
『もしも、もしもの話だよ。君がもう一度人生を歩んで行きたいと願うなら僕の手を取るがいい』
胡散臭くて、信じる気にはなれなかった。
でも、もしももう一度歩んでいけるなら、私は、
titel:レイラの初恋
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