その日はありきたりな日常で、ありきたりの休暇になるはずだった。
私がマネージャーをやっている男子テニス部は王者と名高く、その練習量も多い。平部員も多いため、マネージャー業も大変だ。そんな中で休日とは非常に貴重である。
魔王のような部長に鬼の副部長。データマンに詐欺師に紳士にボレーの天才に悪魔に。そんな濃い連中といれば疲れも倍になる。ちなみにジャッカルは別だ、当然だろう。
なのに、何故、何故私の部屋に彼らがいるのかっ!!

「やぁ、名字。お邪魔してるよ」

いや、おい、何で家に、しかも部屋にいるんだよ。可笑しいだろ。
ちょっとコンビニにお菓子を買いにいったらこの有り様だ。

「いやぁ物わかりの良いお母様だね。すぐに通してくれたよ」
「おっ?その袋の中お菓子か?」
「プピーナ」
「名字先輩、チーッス」
「名字さんお邪魔しています」

ああ、なんか頭が痛くなってきた。
もうやだ、部屋に籠りたい。

「ここはお前の部屋だぞ」
「知ってるわ!」

つかお前も読唇術使うのかよ。

「何かわりぃな」
「いや、ジャッカルくんはいいんだよ、“ジャッカルくんは”」
「で、お菓子は?」

お菓子は、じゃねえよ!
人様のお家でリラックスしすぎだろ!?
丸井はもっと相方を見習えよ!!
なんか赤也とかは勝手にゲームを始めてるし!?

「先輩まだこのステージクリアしてなかったんすか?俺の凄さ見せつけますよ」
「ムム、柳、この赤也のやっている機械は何だ?」
「それはテレビゲーム機だ。テレビでやるゲームだな」
「てれびげぇむというのか」
「てれびげぇむというのか。柳生、柳生、どうじゃ。似てるじゃろ」
「仁王くん、真田くんに失礼ですよ」
「お!新商品のお菓子があるじゃん」
「おい、勝手に開けたらダメだろ流石に」
「フフッ、賑やかだねぇ」
「賑やかとかじゃないよ!何人の家で勝手にやってるのさ!」

赤也は勝手にゲームを始めるし、真田はゲームを分かってないし、柳は謎のデータ取ってるし、仁王と柳生は二人でなんかやってるし、丸井は勝手にお菓子開けてるし、幸村は高見の見物だしさぁっ!!

「私が怒っても問題はない!」
「なにいってんだ名字」

一人決意を決めたら、めっちゃ怪訝そうな顔された。解せぬ。

「っていうかさぁ、何で私の家なの?真田とか幸村のお家の方が広いじゃん」

そういったら全員が固まった。
え、何か変なことを言ったかとおもったが当たり前の疑問をいっただけだ。

「名字と遊びたかったからかな」
「ハ?」

今度は私が固まる番だった。

「名字はいつも頑張ってくれているからな」
「うむ。名字のおかげでかなり助かっている」
「名字先輩にはいつもお世話になってるっすよ!」
「お前さんが大事なんじゃよ、名字」
「何時も名字さんに感謝していますよ」
「まっ名字は何だかんだいいやつだからな」
「何時も悪いな。名字も頑張れよ」
「と、言うわけだ。あいつら全員お前が大切で感謝して、大好きなんだよ。もちろん俺もね」

なんだなんだ、一体本当になんなんだ。ドッキリだと疑うレベルだ。

「私も、君たちが好きだよ」

ああ、でも、こんな奴等だけどそんな君たちと一緒にいられる時間が楽しくて、愛しいのだよ。


!


「だからって好き勝手やって許されると思うなよ!?」
「「「チッ」」」
「おい、舌打ちしたやつ誰だ!」


***
相川りい様リクエスト立海で仲良くでした。
何かただばか騒ぎしかしていないような気もしますが...
相川りい様のみ持ち帰りと書き直しを受付ます。
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