■ 007

幸村精市。
立海大付属中学校3年C組21番。男子テニス部所属で部長を勤める。委員会は美化委員所属。
誕生日は3月5日の魚座で、血液型はA型。祖母、父、母、妹の五人家族。
趣味はガーデニング。好きな色は水色で好きな食べ物は焼き魚。ちなみに部内で唯一の魚派である。
特技は水彩画や動植物に詳しいこと。苦手な物は人の陰口。
身長、体重は175cmで61kg。足のサイズは26,5cm。右利きで視力は左右共に1,5である。
テニスのプレイスタイルはオールラウンダー。得意技は無我の境地とイップス(技ではない)。神の子の異名を持つ、立海三強の一人である。対戦相手の五感を奪う血も涙もない戦法を得意とする。

以上が俺のノートに記されてる情報だ。ちなみにテニプリ40,5と新テニ10,5巻を参考に記述しました。

「何冷静に説明してるんっすか!どうにかしてくださいよっ!」

今俺の元にやってきたのは切原赤也。立海大付属中学2年「だから説明はいいですって!」というわけで省略する。

「早くアレをどうにかしてください!」

赤也の指す先には、先に述べた人物、幸村精市がいた。
何をしてるわけでもなく、部室の椅子に座っているだけだ。別にそれも普段通りで、何か変わったわけではない。違うとするなら精市の周りに漂う空気だろう。

普段より明らかに暗い。しかし、怒っていたり不機嫌な訳ではない。あれは何か葛藤しているのではないかと思う。
確定ではないのは、本人に確認していないから。さらに言うならばあの状態の精市に近づきたくない。
面倒事は御免だ。

と、言いたいのだが、生憎このままにしておいた方が面倒になる。まだ犠牲者は出ていないが、いつ犠牲者が出るかわからない。え?部室の端に黒い帽子が落ちている?それはきっと気のせいだ。

「いや、気にしてやれよ...」

気にしたら負けだ。
全ては精市のさじ加減だからな。
え?一人いない?それも気のせいだろう。

「参謀なんだからどうにかしろよ、」
「何かいったか?」
「プリッ」

参謀だから、という理由で全て俺に任されるのは困る。

だがしかし、下手に関わると怪我をするのもまた事実なのだが。
もうすぐ全国大会を控えているのでさすがに部長がこれだとヤバい。
男・柳、腹を括るか...

「おい、精市」
「ん、ああ。柳か」
「今日はどうしたんだ」
「いや、何でもないのさ」

いやいやいや、絶対何かあっただろ。

「何があったかしゃべれるだけしゃべってみろ。少しは楽になるぞ」
「実は・・・いや、言っても理解できないさ」

フッ、と遠い目をする。
この部長、マジ面倒すぎだろ。

「とりあえず、何があったかだけでも教えろ。このままでは部活の士気が落ちていく一方だ」
「柳...」
「そうですよ幸村くん」
「俺たちだって仲間だろぃ?」
「何か力になるっす!」
「プピーナ」

「みんな...!そうだよね。俺が間違っていたよ。俺たちは、仲間なんだ!」

ギュゥッと熱い抱擁が行われる。

そうさ、若人よ。
仲間とは素晴らしいものなのだよ




「・・なんだコレ」

ジャッカルの呟きは誰にも聞かれず消えていった...

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