■ 004

「って事があったんっす!」
「キェエエエエエ!そんなたるんだ言い訳など聞いとらんわ!」
「ヒィイイイ」

俺、切原赤也は王者立海の・・・こんなくだり前回もじゃねえか。
じゃなくて!今俺は地獄ギリギリのラインにいる。
少し時間を遡る。結局遅刻した俺はばれないようにソロッと混ざろうとしたんだがやっぱり世界は甘く無く、副部長に捕まりました。いや、まあ幸村部長がいないだけマシなんですけど。

「赤也が精市がいなくて安心してる確率100%」

ちよ、柳先輩何いってるんすか!

「なんだと!?そんな甘ったるい考えなどたるんどるわ!」
「ヒィイイイ」

逃げろ、俺!


**


「イテテテ」

俺のほっぺには大きな手形がついていた。
結局逃げ切れずに捕まって真田副部長のビンタをくらっちまった。あの人手加減をマジ知らねえだろう。

「ウオッ!赤也、お前ほっぺたすげーな」
「ホントじゃけん。どうせ遅刻して真田にやられたんじゃろ」
「ムッ」

ええいってる通りですよ!だからってあんなおちょくる風に言ってきたらムカつきますって!!

「あっ、そうだ!」

俺はさっき会ったことを一応話してみた。まあ言って後悔することになるのは目に見えてたのにな

「アハハハハハッ!ドッペルゲンガーだってよ!幽霊だとよ!」
「プッ、。ついにバカもここまで浸透しとったとはのお」

お腹を抱えて大笑いする先輩。クソッ、言うんじゃなかった。
まあでもあれは見間違いだった、うん。

「のぉ、赤也」
「・・・なんっすか」
「知っとるか。ドッペルゲンガーって本当に存在するんじゃよ」
「えっ!」
「気になるなら参謀に聞いてみるんじゃな。あとそれと、ドッペルゲンガーを見ると、死ぬらしいぞ」

ゾクッ。
マジで?

「柳せんぱーい!」
「赤也が何か聞いてくる確率93%」
「あの、聞きたいんすっけど!」

*

「ああ。実例はあるぞ。アメリカ合衆国16代目大統領エイブラハム・リンカーンや、芥川龍之介などが自身のを見たなどの例や、ピュタゴラスのドッペルゲンガーが各地で見られたなどあるが、どうかしたか」
「・・・・・・」

ヤバイヤバイヤバイヤバイ。
じゃあ、あれもドッペルゲンガーで間違い無い?

「見たら死ぬらしいぞ」

も、もしかして俺も・・・

「どうかしたのか?」
「柳せしぇんぱーい」
「!?どうかしたんだな」

*

「ふむ」
「俺、死んじゃうんですか!?」
「まあ、落ち着け。死んでいない例もあるから安心しろ。それにまだドッペルゲンガーとは決まっていない」
「うっ、うっ。でもあんなにそっくりだったんすよ?違いと言ったら女みたいでセーラー服を着てたぐらい・・・」
「セーラー服を着ていた!?」
「え、まあ」

なんか柳先輩考えだしたぞ。
まあ部長のドッペルゲンガーがセーラー服着ていたらビックリするよな。

「赤也、安心しろ。お前が見たのはドッペルゲンガーではない」
「本当すかっ!」

じゃああれは・・・・

「精市そっくりのお前が会ったやつは、」
「やつは?」
「精市の妹だ」

ああ、なんだ妹か

・・・・・え、



「妹とおおおおおおお!!!?」

ビックリ連発すぎだろ!?

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