→みんなソワソワ＋思わぬ事実発覚


｢シャラララ〜すってきにキ〜ス♪シャラララ〜すっなおにキ〜ス♪｣

｢ガミさんご機嫌ッスねー、そんな歌まで歌っちゃって、目ぼしい相手でもいるんスか？｣

｢まぁねー、自分で言うのも何だけど俺結構モテんのよ、あー楽しみだなぁーバレンタイン！｣

｢そんなん言っといて１つも貰えなかったら、かなり恥ずかしい事になるぞー｣

｢そういう丹さんこそ、当日の為に紙袋用意してんの知ってんだからね！なぁ清川ー俺と丹さんどっちが沢山貰えると思う？｣

｢えぇー、っとー…普通に人数的に考えてガミさんじゃないスか？そもそも学校ってチョコレートダメだったりとか｣

｢ふっふっふ…本来ならばそうなんだけどなぁ、何と偶然にも当日に保護者会があるのだ！老若お母様方に教職員中ダントツの人気を誇る俺！来るビッグチャンスを彼女達がみすみす逃す訳が無いでしょう！ヒャッハー！｣

｢彼女逹って…担任に自分の母親が狙われてるって知ったら確実に絶望ッスね｣

｢待て待て狙ってるのはチョコだけだから！確かに熟女は魅力的だけどご父兄には手出さないから！そこは誤解しないで赤崎くん！｣

｢どうだか｣

｢(´・ω・｀)｣

｢でもさ、そんなクールぶってる赤崎だって内心ドキドキなんだろ？｣

｢興味無いッス、クールぶってないしこれ素だし｣

｢嘘つけー！！俺見ちゃったんだからな！赤崎が自慢気に、女子から甘いの好きかって聞かれたこと椿に自慢してるとこ！｣

｢｢へー(*^ω^*)ﾆﾔﾆﾔ｣｣

｢なっ…！そ、それ誤解だし、自慢してねーしっ｣

｢椿は大人しく聞いてたけどさーお前知ってた？椿そん時既にチョコ３つも貰ってたんだぜ？それも２年の女子から！｣

｢うわマジか！椿モテんだなー｣

｢っつーか赤崎ｗｗ｣

｢どんまい赤崎ｗｗ｣

｢…ちょっと世良さんこっち来て、話あるから｣

｢あ、赤崎？(ﾋﾞｸﾋﾞｸ)｣

赤崎・世良は退場。
怒り心頭な赤崎に首根っこを捕まれ引き摺られるようにリビングを出ていく二人を見つつ、話題は椿のモテ疑惑へ。

｢あーあ赤崎怒らせちった、んで、椿君、世良の話はガチなの？｣

｢へ！？あ、いや、あ、嘘じゃ無いッス、けど｣

｢くっそーモテるんだな椿！このやろー！｣

｢え！？い、いや、試しに作ったから食べてみてくれないって言われたし…多分本命では無いッスよ？｣

｢ふーん…？じゃあさ、そのチョコ持ってこいよ、皆で検証してやっから｣

｢う、ウス｣

先輩方に言われるがまま部屋からチョコを持ってきた椿。
それをリビングテーブルの真ん中に置いて、丹波・石神・清川・椿での本命チョコ検証を早速スタート。

｢ラッピング凝ってるっすねー、箱に入ってるしリボン巻かれてるし｣

｢これ確実に試作ではないだろ｣

｢丹さんに同意ー、あ？何かメッセージカード挟まってるぞ？どれどれ｣

｢え、ガミさん読んじゃうの！？｣

｢さっきの嘘、試作じゃないよだって、はいこれ本命で決定ーはい次ー｣

｢ガミさん妬いてる…！？寧ろ僻んでる！？｣

｢これはこれで可愛いな、フワフワの紙に包まれて、さっきのより更に女子っぽい｣

｢これも本命っぽくないッスか？またカード挟まってるし…ほれ椿、読んでみ？｣

｢またあいまみえる日を心待にしています…あ、これ、窪田くんからだ｣

｢控え目で好印象だなーって、え？窪田…くん？｣

｢え、男？｣

｢男なの椿？｣

｢一度サッカーの試合をした事がある他校の同級生ッス｣

｢うわー男からかー！｣

｢やるな椿…男までも魅了するとは｣

｢いや、たぶん単に友情かと…まぁ椿、この二人の話は気にすんな…で、最後のチョコは｣

｢これは義理ッスよ？｣

｢誰から貰ったんだよ？｣

｢八谷さんッス｣

｢｢それ本命だろ！！｣｣

不思議そうに首を傾げる椿に対して顔をひきつらせる三人。
近所にある株式会社フロンティアという会社の社員である八谷という男は、何処で目を着けたのかは知らないが大層椿を気に入ったらしく、最近やたらと家の周辺をうろついているほぼ不審者で傍迷惑な男だ。
もちろん、丹波・石神・清川の三人は｢下校途中に渡されたんスけど…｣と言って苦笑いを浮かべる椿に対して、｢｢早くポイしてきなさい！！｣｣と叫んだのは言うまでもなく、翌日、家族会議の末速やかに処分されたことは椿を含めた一部の人間しか知らない。



end.



2012.バレンタイン記念！
窪田と八谷がゲスト出演です^^
ツッコミどころ満載だｗｗ


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