「クザンは大きいからいいね」
「……そう?」
「うん、大きいもん」



大きい大きい、と先から繰り返す少女は、確かに俺の背丈半分もない。
が、別段生活に支障はなく、毎日愉快に過ごしているはずだが……



「(まあいいや)」
「ねークザン」
「んー」
「海賊王になるっ、て言ったらどうする?」
「……誰がなるの?」
「あたしが」
「………大反対だね」
「…ふーん」



やっぱり大だ、と訳の分からない事を言いながらおなかに跨る少女。
さすがに可笑しい、のでアイマスクをずらし様子をうかがう。
表情は、読めない。



「どしたの?」
「ん?」
「さっきから」
「べっつにー」
「そー?」
「…………、なまえちゃんビーム」
「…………(なんのこっちゃ)」
「ビビビビビ……」



ビビビビビ……ビビ……ビー、コテン



「あらら、寝ちゃったの?」
「……」
「おーい、なまえちゃーん」
「………」
「、……クザンビーム炸裂するよ?」
「…………」
「なまえちゃーん」
「……………」
「……アイスタイ「起きてるよっ!」(バチンッ)………」



ビンタが炸裂した。地味に痛い。



「あれ、効いたの?」
「ん、甘んじて享受」
「そー、ふーん」
「………なんかあったの?」
「えー?聞こえないー」
「なーにーかーあーりーまーしーたーかー?」
「、えーえー、あーりーまーしーたーとーもーさー」
「そー、」
「………」






「………なにが、あったのさ」
「えー、んー…」
「…………」







ゴロゴロゴロゴロ、猫みたい。

…別に猫なんか飼ったことないけど。








「…あのね、昨日ね、」
「、ん?」
「昨日、ね」



おまえチビだなぁって、言われたの。






「……誰に?」
「………未来の海賊王」
「ほお?」
「…チビってさ、分かってるよ。チビだよあたしは」
「……そう?」
「……うーあー、うじうじしてきた」
「それは」


さっきから


「…………」






「海賊王は、そんなつもりなかったと思うけど?」
「……んーでも、………でもあんな笑顔」
「……」

「あんな笑顔、……あんまりだよ」
「………そうかもなー」
「……うん」



ゴムゴムの〜、スタンプッ。



「……会いたいなぁ」
「、許さんよ」
「なんで」
「ふらふら着いてっちゃうかもしれないからな」
「えー?」
「おお、笑った」
「!……」
「もっかい笑ってみ?」
「………いやよ、厚かましいよっ」
「あらららら」




「……あ、良いこと考えちゃったー」
「え、なーに良いこと?」



「ほれ」



「…えー?」


「乗りなさいな、おんぶしてあげる」



これでなまえちゃんもビッグサイズ。

………うんっ!






******

まるでスーパーマン


09/1012

突発的に、書きたくなっ、て、\(^o^)/

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