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カミコは阿吽の門を出て、人気のない木ノ葉の森へと入り込む。
周りに気配が感じないと判断したところで、漸くその足を止めた。
追いかけていたクロツキも足を止めれば、にっこりと笑みを浮かべた。
「相変わらず、カミコは里想いなんだな。」
「……。」
「まぁ俺も仲良くお話しに来たわけじゃないけどさ。木ノ葉に危害を加えようとか、お前を殺しに来たとか、今はそんなことどうでもいいんだ。
お前が、【こっち】に来てくれれば、事はそれで済む。」
クロツキはカミコに向かって手を差し出す。
どうやら現状は戦闘の意思を感じない。
そして、カミコは考える。
クロツキの方へ行けば木ノ葉への被害は無くなる。
そして独自で調査をして、自らけじめをつける事が出来るのではないか、と。
ギリっと唇を噛みしめて、右手を差し出そうとした時。
ぐッとその手は第三者によって引っ張られた。
「!?」
「ちぇっ…邪魔が入るのが思ったより早かったな。」
はぁはぁ、と息を乱しているカカシが、カミコの手をぐっと掴んでいた。