音の里には約二日かかる。
四人は用意を整え阿吽の門へ集合し、混乱するシカマルを連れ出発した。
「(…嫌な予感がする。)」
「(もし…もし神楽クロツキが関係していたら……、)」
そんな思いを抱きながらも走る上忍の二人。
そしていつもと変わらず警戒心を怠ることをせず走るカミコ。
なんで俺がこのメンバーに入ってるんだといまだに混乱するシカマル。
Sランクは通常上忍しか行わない任務で、下忍の、しかもまだ戦闘慣れをしていない下忍が受ける任務ではない。
「……ビビりすぎ。」
カミコの声でハッと我に返るシカマルは視線をカミコへ向ける。
「貴方に実力があると判断してシカクさんはメンバーに貴方を選んだ。ただそれだけ。」
「で、でもよぉ……俺はお前ほど強くはねぇ。」
「…そうね。」
ぐッ……、
自分で言っといてなんだが、ちょっとグサっときたぞ今の。
(自業自得です)
「……怖いなら怖気づいたまま私の後ろにでも隠れる?」
カミコの言葉にぶはっと笑いをこらえきれず噴き出す上忍二人。
シカマルはむすっとしたいつもの顔を浮かべる。
「男が女に守られるわけにゃいかねぇだろ!!」
「…そう、それでいい。」
「…え?」
「いつも通りの貴方でいい。別に気負う必要はない。ここにはシカクさんもカカシさんも居るから。」
そういえば走るスピードをあげ一気に前に出るカミコ。
シカクは少しスピードを緩めシカマルの横へと着く。