「おはようさんカミコ。肩の傷の具合はどうじゃ?」


「はい、すっかり治ってます『んなわけあるか!』


「…ですがこの通りです。」





そういい、カミコは着物の袖を肩まで捲りあげる。
そこには昨日まであったはずの傷が存在しておらず、あるのは綺麗な肌と縫われた痕だけだった。





「なっ……お前だって昨日っ。」


「だから大袈裟だと昨日私は言いました。任務に支障はありませんので通常通りの任務でお願いします。」


「…ふむ、お主夢幻眼治癒を使ったな?」


「……それが何か。」


「…いや、よかろう。では今日はBランク任務をしてもらうぞ。この部屋の資料整理じゃ。」


「はは……それBではなくてAの間違えじゃないですかねぇ三代目。」


「丁度いいじゃろ?カミコの内勤の様子も見ておきたいんじゃ。」


「………わかりました。早速取り掛かります。」





カミコは相も変わらず顔色一つ変えずに任務に取り掛かった。
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03:距離
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