Back to Top
―02:少女の強さ―
今日は久しぶりに15班に任務がなく、修練場では朝からシカク、そしてカミコが修行に励んでいた。
15班の担当上忍の奈良シカク。
頭脳明晰で戦闘能力も相当の手練れ。
彼との修行で得るものは多く、カミコは修行だと言われれば文句ひとつ言わずにシカクと積んでいた。
「(こいつに現状は弱点なんてものは見当たらねぇんだよなぁ)」
「はぁっ…はぁっ」
「少し休むか。」
シカクがベンチへと腰を掛け、目くばせをすればカミコもその横へと腰を掛けた。
服に付いた砂を叩いて、下に置いてあった忍具ポーチの中身を整理し始める。
本当に抜かりがないカミコ。
カミコの目は相変わらずに生気に満ちていない眼をする。
カミコの所為じゃないというのに、自分の所為で里がなくなった。
皆を見殺しにした、そうあの日からずっと思って生きてきてるんだろう。
どうにかこいつの重石を取り除いてやりてぇんだけどなぁ。