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「あら、サイズピッタリね!カミコに買ったのよ!いつ泊りに来てもいいように!」
「…ありがとう、ございます。」
「おう似合ってるぞ。さすがかーちゃんのセンスだな!」
「ささっ二人とも沢山食べてね!」
目の前に出されたご飯。
奈良家に泊まっている間殆どというよりまったくご飯に手を付けなかったカミコ。
それでもこんな遅い時間にお邪魔をし、こうしてご飯を自分の為に作ってくれていると考え、カミコはゆっくりとお味噌汁のおわんに手を伸ばす。
「「(おっ)」」
それを見守るように見るヨシノとシカク。
カミコは漸く器に口を付け、みそ汁を流す。
「――――…温かくて、美味しい。」
「疲れてるときはみそ汁が一番なのよ!お腹空いてなくても流し込むだけでいいから。」
「飯くったら指すぞーカミコ。」
カミコはこくん、と首を縦に振り、米には手を付けなかったにしろ、味噌汁は全部飲みほした。