奈良親子は報告を終え、里内パトロールに外へと出る。
「カミコがあんなこと思ってたとはな………。」
「…でもこれもカミコの為なんだ。あいつが安心して過ごせるようにしてやりてぇんだよ。まだ…あんな身体だ、休ませてやりてぇ。」
「だが、不安がってるって聞いちゃ、俺達がこれ以上あいつに心配かけるわけにはいかねぇだろ?」
前にイノが言っていた事があった。
女は不安を中々言葉にできない生き物なんだ、と。
二人して悩んでいれば、路地街にある一軒の飲み屋から木ノ葉の上役、そして大名が複数人出てくる。
その一番最後尾にいたのは付き合いできていたカミコの姿だった。
「あれ…カミコ、だよな?」
「! …あんのクソ爺共め。」
二人はその集団へと近づいていった。
「奈良のカミコよ!ほれもう一件いくぞ!」
「皆さま、そろそろ遅い時間ですしお戻りになられた方が…お身体にさわりますよ?」
「なんだ言うことが聞けないのか?」
「いえ、そういう意味では…『これはこれは皆さまお揃いで。』
聞き間違える事はないだろう声の方へと振り向くカミコ。
そこに居たのはやはりシカクで、そしてシカマルもいた。
「なんだ、奈良家の二人じゃないか。どうだ、お前達二人もこれから付き合え。」
「もう子の刻、日付も変わっております。明日確か大名会合があった筈ですが、大丈夫ですか?」
「!確かにそうだ、朝1で入ってます大名!!」
「すっかり忘れとった…じゃまた今度だな。奈良のカミコ、また付き合え。」
「はい、喜んで。」
帰っていく大名に深くお辞儀をするカミコ。
その姿が見えなくなればふぅ、と深い息を吐いて。
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