同期が心配する一方、火影邸では忙しく内勤に励む眼帯をしたカミコがいた。
「カミコ、昨日の会議の詳細『右の棚の上から三段目です』
「カミコ〜!この前の中忍試験打ち合わせの『右の棚の下から二段目よ。』
「カミコ、5班が帰ってきたんだが報告書は『あ、受け取りますください。』
カカシ・シカマル・シカクの言葉に逐一即座に反応するカミコ。
現場から離れて約1年はたっているという人の動きなのだろうか。
「「「(やっぱすげぇなぁ…………。)」」」
その働きっぷりをただただ感心するしかない三人。
シカク・シカマルは昼食の休憩へ。
火影室にはカカシとカミコの二人に。
「はぁ…。」
「何どうしたのカミコ。ため息なんてついちゃって。」
「………いえ。」
「六代目としてじゃなくて聞いてあげるよ?」
カカシがにっこりと笑みを浮かべれば、カミコは作業していた手を止める。
そして珈琲を二人分カップへと注ぎ、一つをカカシの元へ。
カミコは立ったままカップに口を付け、そして口を開く。
「私……、本当にこのままでいいのかなって、最近思い始めたんです。」
「このまま…って?」
「……やっと訪れた平和の筈だった。なのに、私の夢幻眼の所為で、木ノ葉だけではなく他国まで被害が及んでます。
……そして勿論、奈良家にも、皆さんにも。」
だから、それが申し訳なくて。
自分が奈良家にとっての重石になってしまっていそうで。
その事が不安でたまらないんだ、とカミコは言う。
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