北風とルア




『お兄さーん!ちょーっといいですか?』

「おうおう!なんだ?かわいい女子だな!」

『え、ヤダ……可愛いって言われちゃったトキメク』

「はっはっは!面白い子好きだぞ俺!」

『はっはっは!そうだろう!?じゃなくて!本題なんだけど、そのリーゼント、ヅラですか?』

「あぁ、これか?違うぞー。毎朝1時間かけてセットしてんだ!どうだー?イカしてんだろー?」

『おぉ!昭和のヤンキーの鏡ですか!どうしようもないクズがなるという!!』

「あ、あれ、なんだろう。俺今とても痛い」

『冗談ですよぉー!カッコイイです!』

「っしゃあ!!」

ビュオオオ


「おっ!!」

『うぎゃぁ!!』

「……俺、今日一日幸福に浸ってるわ。ありがとう。女子よ」

『マトモそうなリアクションの方に出会えて光栄です』


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