ちょいちょいちょい!
「空は今日も綺麗だなぁー!」
「ソウデスネー」
「気持ちがこもってないですよー!」
「ソウデスネー」
「明日も見てくれるかなー!?」
「ソウデスネー」
「そこはイイトモ!だろぉおおお!」
放課後に麗菜と体育館で話をする。なにやら現在は虫の居所が悪いらしくノリが悪い。
ルアくん悲しいですよ。まぁそれはともかくこいつが機嫌が悪いと言うことは酒仲間が何かやらかしたんだろう、そうに違いない。
「……男、破滅しろ」
「!?俺もじゃん!」
「お前もだよ破滅しろ」
どうやらやら、とても理不尽なことを言われたようだ。一体俺がいつどこで何をしたというのだろう!
と、内心思うもののこの状態でそんなこと口に出せば俺は殺されてしまう、この恐い目に
こいつきっと目だけで人殺せるよ、目からビームでるよとアホなことも思ってしまうほどには恐いのだ。
「……早いな、二人とも」
「「トールさん!」あぁああああああもうまじなんで世の中トールさんみたいな男前で溢れ返らないの!?ふざけてるの!?ふざけてる!!」
「「…………………」」
この荒みようはいよいよ触れてはいけない。よし、話を流そうそうしよう!と息込んで部活の話へと流れをもっていく
そう、さりげなく
「そ、そういやさこれからなんだけどよ!」
「……あぁ」
「せっかくだし、もっとさ皆でいろんな曲で踊ったっていいと思うんだよな!」
「……なるほどな」
トールさんがいい案だと思うと賛成してくれたので、多数決でこの案は採用されましたパチパチパチ。
そして今日も元気に踊ります、主に俺が!
「遅れてごめんね〜」
「あ!酒!」
「……酒って……もういいけどさぁ」
「お前!あいつに何した!」
「え?もしかして麗菜ちゃんまだ怒ってる?」
遅れてきた酒仲間を問い詰めればやはり何かやらかしたようだ
これは早急に修復してもらわねば!と奴と話し込もうとした途端に寒気を感じた
おぉ、ど、どうやら俺の真後ろに鬼が立っているようである
そう、鬼だ。鬼。
「ロクでもねぇこと話してるのかなぁ?ね?刺しちゃうぞっ」
語尾にハートがつきそうな言い方でそいつは俺と酒仲間に言い放った
やばい、逃げるぜ!
「うわぁあああああああ!!!!」
「ちょ、ちょっとタンマ!話せばわかるって麗菜ちゃん!って今どっから包丁出したの!?」
「なんだよ、神様がそんなことぐらいで驚かなくていいじゃん。いいじゃん?ほらほらディディ〜優しくシてあげるよ?」
「わ〜嬉し〜……って危ないから!」
麗菜が酒仲間を追い掛け回してるのを、俺はトールさんの後ろから見ている。家政婦は見た!状態だ
まぁ俺の方が若干背がでかいようであんまり意味はないのだが
「……楽しそうだな」
「ど、どこが!?」
「……こうやって騒いでいることが、見ているだけで楽しい」
「あぁ!そういうことな!」
(俺もなんだかんだ今めっちゃ楽しいな!)
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