事情聴取ってヲワタ
「……で、どういうことかね」
「すいませんでした」
「はい、詳しく言いやがるがいい。許可を与えてしんぜよう」
事情聴取、なう。です。どうしてドラマならカツ丼が出てくるのに神様の世界だと出てこないのでしょう。鬼畜ですか?鬼畜ですね!?
腹が減ったよ、俺ぁ。しかし、言わねば。何か、麗菜をちょろごまかせるようなことを。
「あれだよ……あれあれ」
「アレってどれだよ」
「ほら、テンションあがりすぎてさ、皆と一体になろうとだな!」
あぁ、なんて馬鹿ないいわけでしょう!俺も自分でもわかっています!えぇ!!もちろん!!
そんなに簡単にちょろごまかせるなら、苦労はしないだろうにな!!
そんな感じでビビりながら次の言葉を待っていると奴は予想外の反応を返して来た
「……仕方ないか、脳みそクルトンのキチガイなハーフアメリカンヤンキーだから、ちょっと頭がおかしくても「あぁ、キチガイwwww」で許される世界だもんな」
「……なんかすいません」
さりげなく全力でディスられました。すいません。まぁ、でもそうよな!俺みたいなキチガイがいるから世界も明るい!そうだそうだそう思っていよう。
それにしても、あの幻覚はどうしえ見えたんだろう。俺が祈りすぎて見えたのか、はたまたは本当に一瞬だけ、XXとしていたものが見えたのか。
弱い頭では何個も浮かぶ答えはすべて違う気がした。
(そうやって、俺にですらいつも笑ってるお前は気持ち悪い。中学ぐらいまでは、笑顔だけじゃなくて泣き顔だって怒り顔だって見てたのに)
そんなことを麗菜が思っているなんてさぞ知らず、俺は何も言わなくなった麗菜を酒仲間へ託し、トールさんと飯を食いに、他の生徒の繰り広げている出店へと向かうことにした。
「あー俺ももっと青春してぇー!」
「……青春、か」
「そう!あぁやってさ出店とかやってさ「へいらっしゃいらっしゃい!安いよ安いよー!!そこの姉ちゃん寄ってってちょーだいなぁ!」って言いたいわーすげー楽しそう!」
「……そうは思えないが……」
「ぜーってぇ楽しい!!」
力説をしながら既に片手にはホットドッグが一つ。さてこれから何を買い漁ろうか。ワクテカである。
「らっしゃいらっしゃい!!日本神話自慢の鮎の串刺し食ってけー!」
「お、やってるな!」
「……あぁ、冷慈か」
「ちょっと脅して3匹くらいもらってこうぜ!」
「……脅すな」
笑顔で冷慈に近寄っていけば、ゲッというような顔をして即座に鮎を3匹入った袋を渡された。いや投げられた痛い。
どうやら俺にカツアゲされないようにと先に用意をして置いたらしい。いい子だ冷慈よ俺に今もらった鮎を一匹君に、あげない。
(楽しんでれば、そのうち俺もあの二人のように純粋に人生を楽しめるようになるに決まってるさ!)
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