よわい頭で捻るよ!
「なぁ、ルア、俺ね、思うんだよ」
「お?」
帰り道に麗菜と二人で話し込んだ。とたんに真剣な表情で奴は何かを呟こうとしている。
さぁ、なんだ!厨二病発言が飛び出しますよ!さぁ、さぁ皆さんご清聴おねしゃすよ!!
「……リメレの、最新曲ってのも、いいと思うけど、これは?」
あ れ ! ?
全然厨二じゃねぇ、つまらんぜ相棒よ。とはぁあと言いながら首を振れば殴られた痛い。
痛いですよ、暴力はんたーい!!
家庭内暴力とみなします。ただちにお縄を……だめだこいつ変態だ喜んでしまう。
「聞いてんのか、刺すぞ」
「聞いてます!聞いてます!刺さんでくれっちゃ!」
「ふん」
「……メグさんそっくり〜」
こいつの母ちゃんもことあるごとに刺すぞと言って脅してくる。
おまけに旦那だろうが娘だろうが息子だろうが、一応他人の子の俺へまで。
なんというか、あんなにいろーんな意味で恐くて強い人は女じゃそうそういない、と俺は思っている。
「……お前、どっちに似たんだよ」
「……確かに!俺どっちだ!母さんは……まずねぇな!?」
「……ねぇな」
「くっそー父さんかよー」
「いやぁ……どっちかというと、うちのお父さんに似たのでは……」
ケラケラと笑いながら帰っていると、本当に高校時代に戻ったようで、楽しい反面少し苦しかった
学校が終われば俺が向かう先は決まっていた。変わることの無い俺の居場所と陽だまり。
「もーお前のせいで話ずれちゃっただろ!んで、文化祭のだけどさ」
「おー」
「これは?」
向けられた奴のスマートなフォォオン様には、女子の生涯がちゃちゃっと描かれているような歌がのっていた。
あれだ、これ。ボーピー!ロイドだ。
その歌は知ってる。あれだ、女子は生涯通して乙女ですよ!みたいなそんな歌。でも多分わりとアップテンポで俺は好きだ
「これ、すっげぇ当てはまるよ」
「ん?」
「XXXXさんに」
あぁ、と思わずその名に頷いた。確かに。似合う。
そんな感じの人だから、だからこそ、うんあんなヤンキーとだな……
いや、それ言ったら俺もヤンキー……いや、いやいやこれは遺伝だ気にするな。
「見てくれてるかな」
「こういうの見るのが楽しみな人だし、どっか見てるだろ〜。サンキュー相棒」
「おうとも」
(さぁお城の周りでレヴェルあげだ。いくぜいくぜいくぜいくぜぇえええ!!!)
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