▽打ち解けた!俺の勝ち!

「〜でね!ルアルア!!」

「おうおう!」

「それで、アレがね!」


重複ボーイとおしゃべりなうです。どうやら二回言う癖のあるらしい重複ボーイは俺の名前ですら繰り返しているようだ。なんと愉快な。

そう話しているとお酒仲間や派手さん、ロッキーにおバルくんにトールさんも寄ってきた。
どうやら早くも打ち解けれたようだ

ルアくん、いい子ですね!


「いやぁー皆面白いな!あ、そうだほら、さっきなんか言ってたじゃん……ギリシャ神話、とかさ」

「言った!言ったよ!もしかして覚えてくれるのかな!?覚えてくれるかな!?」

「イイトモー!じゃ、なくて!俺さギリシャ神話って聞くとイカロスしか出てこねぇのよ〜!麗菜の親父さんにな、『ギリシャ神話はイカロスって相場が決まってんだよ!』って言われててっきりそうだと思ってたんだわわ」

「ソウバ……?」

「ソウバって何ナニ〜?新種の酒?」

「あ、えっと、えっとな……!俺もわからん!」


よく考えれば俺にもわからない。一体相場ってなんだ。こまったな
まぁ、わかんねぇでも生きていけるし、いいだろう!と前向きに捕らえてまた別の話をしだす。

あぁこれじゃ本当に学生に戻ったようだ。


(「やめろ、やめろよ…父さん。そんなの父さんが辛いだけだろ!?」)


あのときから、動くことをやめた俺の時計的に言えば、戻ったという感覚はちょっとおかしい気もするのだが。


「ルア〜大人気だな」

「お、麗菜!あのさ、聞いてくれよゼウスとかいうおっさんがすっげー、もうすっげーお前の好きそうな」

「あぁ、踏まれたい」

「お、おぉ……やっぱりか」


幼馴染にゼウスのおっさんんことを伝えようとすればもうすでに知っているらしく、いつものように通常運転で、踏まれたいと言っていた。
よかった。相変わらずこいつも馬鹿のようだ。


「麗菜ちゃ〜ん、考えてくれた〜?」

「黙んなチャラ・チャラ男」


どうやら酒仲間は麗菜に言い寄っているようだが、そいつはもはや女ではないぞ。
俺はよく知っている。


「そんなこと言わずにさぁ〜」

「ルアくんは同じようなことを3年前に俺に言ったが故に、一度呼吸困難に陥ってます。それでもチャラ・チャラ男は俺へまだ甘言垂れますか」

「……」


え?と言いたげな表情で酒仲間が俺の方を見てきたのであえてのスルーをしておいた。
そんなことは忘れました。ハッピー野郎ルアルアデス☆


「……ルアは、面白いな」

「トールさん!そうか?普通じゃね??」

「いやぁ〜アンタってばチョー面白いよォ、頭もすんごいジャーン!」

「だろ〜?これ毎朝2時間かかんだぜ〜!」

「ワオ、凄いね。わたしもできるかな?」


おバルくんがそう言いながら自分の髪をさらさらとしている。
なんと。おバルくんはやめておいたほうがいい。多分。
優等生だこの人は、絶対に。


「やめとけよ〜髪の毛痛むぜ!それにおバルにはちょっと似合わねぇんじゃないかな!」

「そっか……。それは残念だ」

「おバルはその髪型がしっくりだぜ!」

「……確かに、痛みそうだな」


トールさんもまじっと俺の自慢のリーゼントを見つめている。
いや〜ん、照れる。とおふざけをすればいきなり麗菜から殴られた。死亡フラグだ!!
俺こんなにか弱いのに!!!


(ニコニコと楽しくしてれば、何もかも考えなくていいはずだ)

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